目次
序論:前近代ヨーロッパの都市を見る視点
ヨーロッパにおける都市の起源
中世都市の成長と封建社会
中世都市の社会構造
中世都市のイメージと現実
中世都市の統合とアイデンティティ
中世都市と学問
中世都市の音風景
中世都市の祭りと民衆文化
聖なる都市から理想都市へ―ルネサンス期のイタリア都市
宗教改革と都市
近世都市の社会集団と文化
王権と近世都市
近世の都市空間と秩序維持
近世都市から近代都市へ
著者等紹介
河原温[カワハラアツシ]
1957年東京都に生まれる。1979年東京大学文学部西洋史学科卒業。1986年東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。現在、放送大学教授(首都大学東京名誉教授)、(博士・文学)。専攻:西洋中世史・都市史
池上俊一[イケガミシュンイチ]
1956年愛知県に生まれる。1983年東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授・文学博士。専攻:西洋中世史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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植田 和昭
11
中世ヨーロッパの歴史を都市から読み解いていく作品。都市の果たした役割と農村との関係。王権と都市との関係について記述されている。ただ講義の方は教科書の棒読みでまさに中世の大学の講義の講読と同じである。せっかくTV教材なのだから視聴覚教材を用意して欲しかった。放送大学の文系講座はこのような形態が多いが、理系の講座は、見るものがたくさんあるけどなあ。でも歴史は好きなので面白かった。もう2回は講義を聞き直して勉強だ。2022/11/21
らっそ
5
高校生の時にこういう本を読んでいたら、いまだに暗記しようとしてしまう受験勉強の後遺症に苦しまなくてよかったのかも2021/10/02
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1
産業革命を経験した「近代」の産業都市と、それ以前の伝統都市。中・北部イタリアやベルギーの都市の諸制度や商工業者が近代都市の苗床というピレンヌたちの考えは、1. 都市の中心地機能に着目する地理学、2. 都市のみならず農村にも一定見出される「自由」と「自治」、3. カロリング朝からの集落や商品・貨幣流通による連続性、4. 封建社会との関係、5. 社会史・心性史から見直される。2025/04/26