目次
「人新世」時代における文化人類学の挑戦
人新世とグローバリゼーション
文化相対主義の悲哀:近代人類学の「文化」の陥穽
創造的対話への扉:フィールドワークの現実への回帰
人新世時代のSDGsと貧困の文化
人新世時代のものと人間の存在論
エイジングの人類学
医療とケアの民族誌
世俗と宗教
現実と虚構のはざまのメディア/知識〔ほか〕
著者等紹介
大村敬一[オオムラケイイチ]
1966年東京都に生まれる。1989年早稲田大学第一文学部卒業。1997年早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程満期修了。現在、放送大学教授、博士(文学)。専攻、文化人類学
湖中真哉[コナカシンヤ]
1965年大阪府に生まれる。1989年筑波大学第1学群人文学類卒業。1994年筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科単位取得退学。2007年国際開発研究大来賞受賞。2018年地域研究コンソーシアム賞研究作品賞・国際開発学会賞選考委員会特別賞受賞。現在、静岡県立大学国際関係学部教授、博士(地域研究)。専攻、人類学、地域研究、国際開発学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あやなる
3
放送大学受講。文化人類学の歴史と、現代では多くに広がった様々な分野を体系的に学べた。講師それぞれの分野が異なるため、イヌイット、アフリカ、環境、介護、テクノロジー、医療など、あらゆる分野で文化人類学がどのように生かされているかを知ることができた。 そして、現代の人新世時代、これからの未来を、文化人類学的視点ではどのように見ていくべきなのか。文化人類学をどう活かせるのか。ハッキリとした回答はなくても、失敗の歴史を繰り返さない土台は語られていたと思う。とても考えさせられた。2022/07/24
masasamm
1
「人新世」という言葉が流行しているので、どういうことかと思って受講しました。しかし「人新世」というよりは文化人類学の解説でした。かなりむずかしい講座でした。しかしこれを難しいと思うことが「近代」に縛られているということであり、しっかりと学ぶ必要があると思いました。2021/07/18
げんざえもん
0
「未開地に単身乗込み、摩訶不思議な呪術やら祭儀やら・・・」という旧来の文化人類学のイメージで取り掛かると、第1章で挫折します。1980年代の自己批判を経て、文化人類学がどう変わったのか、変わっていくのかを論じています。難解な箇所もあるが、何となく頭に残って折々に考えてしまう・・・2025/01/22