目次
財政学と現代日本の財政
国家の役割とは何か
経費の発展と社会変動
公共投資・財政改革・産業構造転換
社会保障と費用負担制度
社会保障各論―年金・医療・介護・生活保護
現代税制の基礎理論と所得税
消費課税と資産課税
グローバル化と法人税の運命
国境を越え始めた税制
持続可能な発展と財政システム
地方分権化と政府間財政関係
公債と日本財政の持続可能性
財政民主主義と予算
財政システムの未来
著者等紹介
諸富徹[モロトミトオル]
1968年大阪府に生まれる。1998年京都大学大学院経済学研究科博士課程修了。現在、京都大学大学院経済学研究科/地球環境学堂教授。専攻:財政学・環境経済学。主な著書:『環境税の理論と実際』(有斐閣、2000年、NIRA大来政策研究賞、日本地方財政学会佐藤賞、国際公共経済学会賞を受賞)、『地域再生の新戦略』(中公叢書、2010年、日本公共政策学会賞著作賞を受賞)、『私たちはなぜ税金をおさめるのか―租税の経済思想史』(新潮選書、2013年、租税資料館賞を受賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夜間飛行
165
苦手分野だが勉強になる。公共投資を減らし人的資本(福祉・教育・医療)や自然資本に投資した長野県の財政改革は画期的で、産業改革には至らなかったが一つのモデルを示したといえそうだ。国全体で気になるのは社会保障費の膨張と格差問題である。医療保険も年金も格差が進めば払えない人が増え、財源は底をつく。高齢化に伴いこの問題は益々深刻化しそうだ。資本移動の自由化が累進税制を切り崩し消費税に頼る今、低所得層への保障やデジタル課税も必要か。投機的取引を抑制するEUの金融取引税に注目する…民主的なグローバルタックスは可能か?2023/12/07
るうるう
2
視聴。国家の運営とはどう行われているかに興味があり、選択。日本の財政がどんな状態かわかっただけでも、見る目が変わった。経済学は物理学のような定説や真理を扱うのではなく、社会や人間の進歩(?)とともに変化していく視座のようなものだと知る。2019/07/16
rokujo
0
6周目。まともに経済学を勉強してから学習すると、もっと楽しいのかもしれない。7周もするつもり。2023/12/12
rokujo
0
世間的に言われている財政の話と全然違っていて驚愕した。 例えば法人税の減税。見た目の税率低減で大企業が得しているかというと全然違っていて、課税ベースが広がったためむしろ増税になっているという(法人が増えた影響もあるけど)。他にも年金や健康保険には保険料収入だけではなく相当の公費が投入されているということや、日本の税率は世界的に見ても別に高くないということなどなど、基本的な理解の見直しにとても役立った。2023/10/06