目次
歴史と人間―本科目のねらい
天武天皇と持統天皇―日本という国家の成立
西行と定家―日本の文化
北条泰時―武士と政権
李退渓―朝鮮儒学の大成者
ルイス・フロイス―16世紀の日本を記録したポルトガル人
豊臣秀吉―神になった天下人
モンテーニュとマリー・ド・グルネー―『エセー』の作者と「義理の娘」
マルタン・ゲール、メノッキオ、そしてピナゴへ―民衆の生きざまを掘り起こす
メアリ・ウルストンクラフト―女性解放運動の先駆者
ラスキンとモリス―中世主義と近代
津田梅子―明治初年の女子留学生
孫文―東アジアの変革者
歴史学としての人物史
歴史のなかの人間―全体のまとめ
著者等紹介
吉田光男[ヨシダミツオ]
1946年愛知県に生まれる。1976年東京大学文学部東洋史学専修課程卒業。1982年東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位修得退学。現在、放送大学教授、東京大学名誉教授。専攻、韓国朝鮮近世史
杉森哲也[スギモリテツヤ]
1957年大阪府に生まれる。1982年東京大学文学部卒業。1990年東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。現在、放送大学教授。専攻、日本近世史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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masa
21
歴史を学ぶことの楽しさを教えてくれる。様々な偉人が取り上げられているけど、特に海外の人物については馴染みがない方が多かったので大変勉強になった。その時の社会情勢によって真逆の評価に変わるところが興味深かった。2023/07/27
なま
11
★4 人間を通して歴史を考える本書。日本史・アジア史・西洋史と幅広い範囲の中から津田梅子や孫文等、数多くの人物に焦点を当てているので飽きっぽい私でものめり込めた。津田梅子に関しては岩倉使節団とともに女子留学生5名が海外へ渡ったが、年長者2名は異国生活に適応出来ずに帰国していたり、やり切った3名でも留学の知識だけでは就職出来ず西洋音楽の実技技能を持つ永井繁子のみがすぐに就職を果たす等、現代にも通じる雇用体系も感じ興味深かった。2022/01/05
いまこ
2
まさか放送大学のテキストまで読メにあるとは。 良い科目だった。 文学者の宮下先生の視点がなかなか味わい深い。歴史学は声なき民衆を描くことができず、歴史の限界がそこにある。初学者として歴史学の視点を学べた。 日本は他の国に比べて絵画に民衆が描かれることが多いというの話は興味深かった。2019/07/17
オランジーナ@
2
2014年のほうです。歴史概論でしたね。2016/10/04
堤 秀二
1
放送大学のテキストです。人間が歴史を作るという観点から、人間に焦点を当てる点は納得いきます。歴史の教科書では詳しく取り上げないあるいは、全く取り上げない市井の人物を取り上げるのは、新たな発見があり、よかったです。特に、モンテーニュは元祖エッセイストであり、彼の本を読んでみたいと思わせる内容です。その他、ルイス・フロイス、孫文もいい題材です。2017/03/30