出版社内容情報
数理的概念や方法を用いて,自然や社会などに見られる現象を理想化して得られるモデルを数理モデルという。すなわち,数理モデルは対象の数理的な側面を数学その他の数理的言語に変換し,その本質をとらえモデル化する作業であるといえる。本書は (1)数理モデルの考え方の基礎を歴史的な展開をもとに考察,(2)数理モデルを数学的方法やコンピュータなどを用いて解析,(3)数理モデルの有用性とその限界の理解,の3項目を目的に編集されている。
1.数理モデルとは何か
2.プトレマイオスの天体運行モデル
3.運動の力学モデル
4.万有引力の法則と2体問題
5.多体問題とカオス
6.数理モデルと力学系
7.分岐現象
8.ローレンツモデルとカオス
9.エルゴード問題と確率論的モデル
10.ランダムウォークと拡散モデル
11.人口動態モデル
12.ヴォルテラとメイの数理生態学モデル
13.チューリングモデル
14.生命の形態と射影幾何学
15.数理モデルとコンピュータ