出版社内容情報
西洋音楽史を彩る様々な作品を取り上げながら,現在の西洋音楽研究における諸問題を考察しつつ最先端の研究状況を紹介。15章構成で,まず序章で西洋音楽の時代区分と時代様式の変遷を概観,その後ベートーヴェンの「エロイカ(英雄)」を題材に,壮大な「英雄」像をどのようにして音楽的に引き出したのかを考えている。その他マーラー,ショパン,モーツァルト,バッハらの作品を検討。後半は日本に伝えられた西洋音楽をテーマに,キリシタン時代の音楽,江戸の洋学史,漂流民が伝えた西洋音楽,幕末洋学史などの章で構成。
1.西洋音楽の時代区分
2.≪エロイカ≫はなぜ壮大か?
3.マーラーの「表現」世界
4.真のショパン演奏を求めて
5.楽器の変遷
6.自筆楽譜をめぐる諸問題
7.記譜法の問題
8.オペラの演技
9.今生きるバッハのメッセージ-世俗を超えるまなざし
10.今生きるバッハのメッセージ-やわらかな宗教的感性
11.キリシタン時代の音楽
12.江戸の洋楽史
13.漂流民が伝えた西洋音楽情報
14.幕末洋楽史
15.音楽図像学