出版社内容情報
古典の言葉のもつ力，その豊かさと細やかさにあふれる作品を鑑賞し，文学の発生に対する言葉の影響を考えている。たとえば枕詞や神名が創り出され，歌や伝承が豊かに形成されていったように，言葉との関連を通して古代の文学のあり方を明らかにしている。万葉集，日本霊異記，古今和歌集，物語の成立，女流文学の成立―日記・随筆，源氏物語などの章で構成。
１．古代文学の創造力と言葉
２．フルコトの世界－『古事記』とその周辺
３．『万葉集』（１）－古代歌謡から和歌へ
４．『万葉集』（２）－古代和歌の展開
５．古代説話の誕生－『日本霊異記』の世界
６．古代前期の漢文学
７．『古今和歌集』
８．物語の成立
９．女流文学の成立－日記文学・随筆
１０．古代後期の漢文学
１１．『源氏物語』（１）
１２．『源氏物語』（２）
１３．和泉式部－和歌史の変革
１４．王朝の光と闇－『大鏡』と『今昔物語集』
１５．古代文学の研究
