出版社内容情報
生物学生命が基本の「生命の倫理」と人間の生活や人生に焦点をあてた「人生の倫理」の接点と相違点について,生命操作技術の高度化が進む医療の現場を中心に考えている。「生命操作の技術と倫理」では,人工授精やクローン技術,脳死と臓器移植,終末期と死の選択などのテーマを通して生命倫理を考察。続いて,生命倫理の根底にある“人間”をどう捉えるかという問題を「人間とその尊厳」「個体としての人間」などのテーマで探っている。
1.生物学的生命と物語られるいのち
2.生命操作の技術と倫理(1)-生命の誕生をめぐって
3.生命操作の技術と倫理(2)-遺伝子の情報と操作
4.生命操作の技術と倫理(3)-脳死と臓器移植
5.生命操作の技術と倫理(4)-終末期と死の選択
6.個体はどのようにして個体か?
7.人間とその尊厳
8.個体はどこまで自由か
9.規範倫理学の諸理論
10.倫理原則
11.社会の中の個人
12.ケアという活動
13.相手の最善を目指す
14.合意を目指すコミュニケーション
15.全体のまとめ-医療現場の個別事例に臨む