出版社内容情報
21世紀が始まって以来、家族、地域生活、国際社会に至るさまざまなレベルでの紛争が増大し深刻化している。その一因として、共通の前提や利益・価値観が見えにくく、個人化が顕著になったことがあげられる。このような時代において、社会統合、共同性の再生はどのような形で可能なのかを幅広い視点から考察。紛争の背景、原因、発展過程、構造、帰結、紛争処理の在り方、信頼関係などのテーマを通して現代社会の特質を検討している。紛争を抑えこむのではなく、紛争処理の制度を通して社会は成熟していくことを示唆した書。
1.現代社会と紛争
2.紛争研究の社会科学
3.紛争の社会的機能
4.紛争と文化
5.紛争と秩序
6.紛争処理の原理と法
7.法と裁判
8.紛争と社会運動
9.社会問題と紛争処理過程
10.NGO・NPOの役割
11.合意形成と信頼の基礎
12.ネットワークとコラボレーション
13.パブリックと公共性
14.持続可能な社会への政策原理
15.紛争と社会統合