出版社内容情報
知識社会化、グローバル化、情報化、少子高齢化などの社会変化に伴い、世界の大学は近代大学形成期以来の変革の時代を迎えている。わが国の大学もその例外ではなく、明治期の近代大学導入以来の変革が求められている。現在の社会変化と大学の関係とそこから提起される改革課題について、教育、研究、社会サービスの諸機能、授業の評価システム、大学の運営と財政、人材養成と労働市場、入試と入学システムなどのテーマをもとに考察している。
1.岐路に立つ大学
2.社会変化と大学
3.教養教育と自由学芸教育
4.専門職教育
5.組織改革と評価
6.大学の運営と財政
7.人材養成と労働市場
8.社会への貢献
9.変貌する大学教員
10.授業評価とFD
11.学生サービスと一年次教育
12.入試と入学政策
13.研究と大学
14.ITと大学
15.大学変革の課題
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KIO
1
放送大学のテキストです。このような分野まで、高いレベルでカバーしている放送大学は恐ろしいです。幅広く、バランスよく大学の抱える機能をまとめています。わかり易い文章で理解も容易です。 なぜ大学は規模を拡大してきたのか、なぜ研究費が減りつつあるのか、大学にとって学生とはどういう存在なのかなど、わかっているようで、実は全然知らない大学という存在がよくわかります。
KK
1
大学に勤めながらも、「大学の歴史」や「高等教育に関する規制」などにこれまで縁が無かった方に読んでもらいたい本。大学全体を包括するように多面的な切り口でオムニバス形式の著作となっている。 個人的には専門職教育や大学職員のプロ化の話が再読したい点。 大学経営/行政管理や非営利経営など大学職員養成の大学院はいくつもあるが、まずはこの本に書いてある内容を理解したうえで様々な専門書を読み、十分な知識を身に付けたうえでプロフェッショナルへの道を歩んでみたいと改めて思わせてくれた。2012/09/08