目次
『古今和歌集』の研究史
『小倉百人一首』の研究史
和歌文学の研究史
『伊勢物語』の研究史
『源氏物語』の研究史
物語文学の研究史
『徒然草』の研究史
『枕草子』と『方丈記』の研究史
『万葉集』の研究史
『古事記』と『日本書紀』の研究史
日記文学の研究史
軍記物語の研究史
注釈書のさまざま
研究史から見た日本文学史
著者等紹介
島内裕子[シマウチユウコ]
1953年東京都に生まれる。1979年東京大学文学部国文学科卒業。1987年東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。現在、放送大学教授、博士(文学)(東京大学)。専攻:中世を中心とする日本文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夜間飛行
188
研究史を注釈書の出た順に歌集→物語→随筆→万葉→記紀→日記→軍記と辿る。枕草子の注釈書が出たのは江戸初期である。古典研究は人々の物の見方を変え時代を動かした。例えば源氏物語の旧注をまとめた細川幽斎は安土桃山時代の人で、愛やエロスよりも〝政道読み〟という平和希求の読み方だった。それを受け継いだ北村季吟の湖月抄が江戸の庶民に源氏物語の魅力を伝えたのに対して、本居宣長は「もののあはれ」という新しい読み方を示し、その思想は《感情の爆発》として近代日本を切り拓いた後、旧注の《平和と調和》の理念に吸収されていったと。2023/04/16
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