出版社内容情報
精神看護学とは、対人関係技術を用いて精神を病む人への看護を提供する実践分野の学問である。人々の生活が複雑になるに従い、精神の病み方も多様な現れかたをするが、本書では精神科医療の歴史、精神保健福祉法と患者人権擁護などの基本知識をまず培い、各疾患に共通した看護のあり方を理解したうえで統合失調症、人格障害など個々の症例の特徴と看護を考察。全体を通して実践能力の向上を図ることを目的にしている。後半ではリエゾン精神看護、司法精神看護を紹介、諸外国における精神科医療と看護にも言及している。
1.精神看護学の基本概念
2.精神科医療の歴史と現在の状況
3.精神保健福祉法と患者人権擁護
4.統合失調症を病む患者の看護
5.精神科急性期状態にある患者の看護の特徴
6.慢性期精神障害者のリハビリテーション看護の特徴
7.気分障害を病む患者の看護
8.事例検討による看護ケアの振り返り
9.エスノグラフィーを通してみた看護の実践
10.精神障害者当事者活動と看護のかかわり方
11.地域ケアの場における看護者と当事者の向き合い方
12.地域ケアのあり方と精神科訪問看護
13.精神看護の新たなる分野:リエゾン精神看護
14.精神看護の新たなる分野:司法精神看護
15.諸外国の精神看護事情と最近の研究動向