出版社内容情報
最初に「日本文化研究」の“文化”を,文化人類学や比較文化学,文化断絶などという時と同じ“文化”,すなわち社会に蓄積された思想,行動様式と定義し,各人は新たにそれに付け加えつつも,それに影響されて考えかつ行動すると説明。日本人に影響を与え続けた“文化”の例として神国・仏国思想をもとに,いかに生活に根付き人々の考えや行動に影響を与えたかを検証。
1.日本文化と神国・仏国思想
2.神国思想と天道思想
3.生活の中の神と仏
4.国家権力と神仏信仰
5.祖先祭祀と他界観
6.古代の神々
7.仏教の日本化
8.神仏習合の形成
9.鎌倉仏教の世界
10.中世神道説の形成
11.中世神道説と中世の思想・文化
12.中世の神話叙述
13.中世の王権思想
14.神仏関係の変容
15.神国・仏国思想と幕藩制