出版社内容情報
発達心理学の基礎的項目である人間の気質,感情,対人関係,自己意識,言語,思考の発達過程とその諸相を,生涯発達・文化・生涯学習の視点から論じている。ヒトは回りの人々との対人的やり取りを通して人間化への道を辿り,人間は生物学的な制約を受けながらも環境刺激によって発達し,発達の可逆性は大きく生涯発達し続ける存在であるという発達心理学の基本理念が理解できよう。15章構成で各章末には,代表的な研究例を解説,その領域における問題意識を具体的な研究課題をもとに知ることができる。
1.発達心理学の課題と方法
2.発達初期の子どもの能力
3.気質と行動発達
4.世界を捉えるしくみ-象徴機能の発生とことばの獲得
5.情動の発達
6.他律から自律へ-養育者-子システムと自律の発達
7.人との関わりの生涯発達
8.想像力の発達-思考能力の拡大とディスコースの成立過程
9.日本の幼児教育実践の特徴-日米の比較の視点から
10.学校文化のディスコース-書くこと・考えること
11.学校での学び
12.メディアからの学び
13.臨床実践の発達的基礎
14.自己意識の発達-心の理論から生涯発達まで
15.成熟と老い-成人期~老年期の学び