出版社内容情報
本書は、産婦人科医であり、臨床遺伝専門医であり、絵本作家でもある高橋しづこが、
自身の子どもたちや医療現場での経験、そして最新の科学にもとづいて綴った、
「いのち」のはじまりをたどる絵本です。
ひとつの細胞がどうやって「あなた」になったのか。
その奇跡が、やさしい言葉と鮮やかなイラストで描かれています。
●自分のはじまりを知り、大切に思う第一歩として
●いのちの尊さや多様性を伝える性教育のはじめの1冊として
●胎児期や家族とのつながりを子どもと一緒に考える時間に
受精、遺伝子、細胞の仕組みなど、難しいはずの内容をわかりやすく伝えながら、
「一人ひとりがかけがえのない存在である」というメッセージを届けてくれます。
科学とアート、医療と教育をつなぐ、新しい命の絵本。
子どもにも大人にも、そして未来の命にも届いてほしい、心からの贈り物です。
≪高橋しづこからのメッセージ≫
「いのち」はただの設計図ではありません。
たとえば、親譲りの笑い方。
その笑い声に刻まれたぬくもりが笑顔となって咲くたびに、
これまでに生きた人たちの愛を運んでくる存在なのだと、心が温かくなります。
「受精卵」からはじまる生命の物語を通して、
生まれた場所やかたちを越えて広がる「家族」というつながり、
そして、私たちが感じる「はじまりの細胞」の美しさを、どうしても伝えたかったのです。
はじまりの細胞は、皆こんなにも美しいのだから。
【目次】
内容説明
「人はどこからきて、どこへいくの?」その答えを学べる絵本。世界で活躍する生殖医療倫理の研究者であり、現役産婦人科医・高橋しづこが伝えたい、いのちの大切さ。あなたが生まれた奇跡。日本初!受精の瞬間をトレーシングペーパーで再現!
著者等紹介
高橋しづこ[タカハシシヅコ]
産婦人科・臨床遺伝専門医、絵本作家、医学倫理学研究者である。米リード大学で分子生物学と美術を学び、のちに絵本を共著することになるジェラルディーン・オンドリゼックと出会い、芸術的視点を培う。東海大学医学部卒業後、東京大学医学部大学院で受精卵を巡る患者の意思決定について研究。科学と社会をつなぐ研究と表現に取り組み、初の絵本『せかいがかぜをひいたから』は多言語に翻訳され国際的に評価された。こうした活動により、令和5年度「女性のチャレンジ賞」特別部門賞を受賞。現在はシンガポール国立大学に所属
オンドリゼック,ジェラルディーン[オンドリゼック,ジェラルディーン] [Ondrizek,Geraldine]
米国オレゴン州ポートランドにあるリード大学のアート教授であり、医学や遺伝学に基づく建築的インスタレーションやアーティストブックを制作する現代アーティスト。40年以上にわたり、科学者や医療研究者との共同研究を通じて、遺伝情報、家族の記憶、身体のあり方とその扱われ方、そしてそれにまつわる個人的・政治的な問題を視覚芸術のかたちで探求してきた。彼女の作品は、ロンドン、ベルリン、そして2022年のヴェネチア・ビエンナーレのヨーロッパ文化センターをはじめとする国際的な展覧会で発表されており、MIT、ジョンズ・ホプキンス大学、ワシントン大学、バークレー医療センターなど、世界各地の美術館や研究機関に収蔵されている。芸術と科学を架橋する彼女の学際的な実践は、鑑賞者に倫理的思考と感情の両面で深い問いを投げかけづけている
堤治[ツツミオサム]
山王病院名誉病院長、国際医療福祉大学大学院教授。東京大学医学部産婦人科教授、山王病院病院長を経て現職。不妊治療・生殖医療全般を広く行い、子宮内膜症や子宮筋腫に対する診察と内視鏡手術を実施。分娩にも立ち会い、妊娠・出産の喜びを共有している。皇后雅子様の主治医をつとめ、敬宮愛子様のご誕生にも携った、日本を代表する産婦人科医の1人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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