内容説明
1934年シカゴ。チャールズ・F・スワガーは上級捜査官の命令で、シカゴのユニオン・ストックヤードに潜伏していると噂されるギャング、ベビーフェイス・ネルソンの追跡を始める。収穫もなく帰ろうとした矢先、工場の労働者らしい黒人にナイフで襲われたスワガーは、相手の胸に3発の銃弾を撃ち込んで殺害する。死んだ男の家族を弔問したのち、ここ2カ月間で急に精神に変調を来した黒人が他にも10人近くいたことを聞かされたスワガーは、黒人警官のワシントンとともに事件の捜査に乗り出す…。
著者等紹介
ハンター,スティーヴン[ハンター,スティーヴン] [Hunter,Stephen]
1946年ミズーリ州カンザスシティ生まれ。68年ノースウェスタン大学卒業。71年ボルティモアサン紙に入社。書評担当などを経て映画批評担当になる。96年ワシントンポスト紙に転じ、映画批評部門のチーフとなる。2003年ピューリッツアー賞(批評部門)を受賞
染田屋茂[ソメタヤシゲル]
1950年、東京都生まれ。おもな訳書に『極大射程』『真夜中のデッド・リミット』『銃弾の庭』(以上、扶桑社ミステリー)、アルステルダール『忘れたとは言わせない』(KADOKAWA)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
タツ フカガワ
58
1934年のシカゴで精肉会社を経営するサディアスは、肉質向上のため屠畜前の牛に鎮静催眠薬を与えていたが、やがて麻薬として密売するようになる。が、この薬は突如正気を失って他人を攻撃する副作用もあった。摘発に乗り出したのは凶悪犯ジョニー・デリンジャーを射殺した司法省の伝説の捜査官スワガー。銃の名手で、当時には珍しくシカゴ市警の黒人刑事ワシントンと対等に接する人物。そのふたりの相棒的関係もよかったが、イマイチ盛り上がりに欠けるところが残念。本作は“スワガー・サーガ”と銘打つ三部作のようで、二巻目へ向かいます。2025/11/02
Richard Thornburg
33
感想:★★★★ スワガー・サーガ中篇三部作の第一巻とのこと。 まずはボブの爺ちゃんであるチャールズ・スワガーが主人公の話。 冒頭から「読者のみなさまへ」ってことで「屠畜」に関する社会的偏見と差別に関する釈明文があります。 物語の舞台は1934年のシカゴ。 ユニオン・ストックヤードに潜伏していると噂されたベビーフェイス・ネルソンの追跡で捜査に入るチャールズ・スワガーなのだが、その潜入捜査先で労働者らしい黒人にナイフで襲われたために相手の胸に3発の銃弾を撃ち込んで殺害する。2025/02/03
タナー
28
スティーヴン・ハンターって名前はよく聞くけど、読んだ記憶があるのは1冊くらい。しかも読書メーターで記録を始める随分前だったような気もする。シリーズものではなかったな。今回たまたまネットで見かけて興味を持ち、手にとってみた。けっこう読みやすくて面白かった。この3部作の2冊目も入手済み。楽しみである。これを機会に、他のハンター作品も読んでみようかと思っている。2025/01/13
慧の本箱
23
スワガー一族チャールズ、アール、ボブ・リー三代の男たちの物語一作目チャールズが主人公の本書。時は1934年シカゴの食肉加工地区が舞台。もう牛が可哀想すぎて最初話に入れなかったし菜食主義者になっちゃいそう。。。そんな余談は置いといてチャールズ、ガンマンだけではなく真相解明に迫り落とし処も中々でした。2025/06/02
み
22
何て時代なんでしょ。アメリカの人種差別がすごい書かれ方です、ホントだったんでしょうが。銃も普通に使われて。チャールズさんの巻でした、カッケー♪2025/04/29




