出版社内容情報
<鏡のなかのわたしとの戦争。終わりなき戦争>
17年におよぶ摂食障害と向き合い
自分の心を見つめ直した
韓国人女性の記録
美しい体って、誰が決めるの?
第一章 過食症を患う
虫になる/わたしはもともと、あばらちゃんだったんだから/ダイエットをやめられなかった/はじめての嘔吐/食欲という怪物/悪循環のループ/過食型拒食症/精神科での治療開始
第二章 摂食障害とともにやってくるもの
内向的であり、外省的/生まれつきの敏感さ/統制される生活/自己管理強迫/秩序への執着/痩せた体、もっと痩せた体/うつ病の洞窟のなかで/潔癖症のせいで/もう少しましな自分になりたかっただけ
第三章 美しい体って誰が決めるの
鏡のなかのわたし、写真のなかのわたし/オルセン姉妹とニコール・リッチー/映画やドラマのなかの摂食障害/摂食障害をラッピングするメディア/ヴィーナスとコルセット/「めちゃ痩せ」しなきゃ
第四章 わたしのなかで育つ恨みと痛み
母の最善/父の権威/わたしをダメにしてしまう/そんなに痛くない指/外見コンプレックスに陥る/生きてみたらわかってくること/家族になるための距離
第五章 両極端を経験して、自分なりのバランスを見つける
精神科治療の中断/わたしの話に耳を傾けてくれる人/シドニーに発つ/愚かな関係/失敗の記録/諦めて自由になる/しっかりとしていく生活/悪循環ではないが好循環でもない/新しい世界
【本書より】
もう一度鏡を見た。幼いころに映画で見た鏡のお化けはもういなかったけれど、代わりにほかのものがあった。わたしが決めた美の基準だ。それはわたしが鏡を見るたびにわたしの横に並んで立ち、わたしのことをせせら笑った。「でぶ」「その尻はなんなの」「二の腕の肉はどうするわけ?」「ぶさいく」基準はその時ごとに変わった。(中略)戦争がはじまった。鏡のなかのわたしとの戦争。終わりなき戦争。
内容説明
美しい体って、誰が決めるの?17年におよぶ摂食障害と向き合い、自分の心を見つめ直した韓国人女性の記録。
目次
第1章 過食症を患う(虫になる;わたしはもともと、あばらちゃんだったんだから ほか)
第2章 摂食障害とともにやってくるもの(内向的であり、外省的;生まれつきの敏感さ ほか)
第3章 美しい体って誰が決めるの(鏡のなかのわたし、写真のなかのわたし;オルセン姉妹とニコール・リッチー ほか)
第4章 わたしのなかで育つ恨みと痛み(母の最善;父の権威 ほか)
第5章 両極端を経験して、自分なりのバランスを見つける(精神科治療の中断;わたしの話に耳を傾けてくれる人 ほか)
著者等紹介
キムアンジェラ[キムアンジェラ]
1985年生まれ。徳成女子大学で衣装デザインを専攻し、オーストラリアへの留学を経験。雑誌『Esquire(エスクァイア)』の特集記事や『Woman Sense(ウーマンセンス)』の編集に携わった。一定の審査をクリアした書き手だけが投稿できるサイト「brunch(ブランチ)」に「ルンジ」というペンネームで参加している。17年間、過食症を患う
高原美絵子[タカハラミエコ]
福島県生まれ。青山学院大学文学部英米文学科卒。高校生の時に日韓共作ドラマで韓国語に興味をもち、大学で韓国語を学び始める。保険関連の仕事に携わるかたわら、韓国語の文芸翻訳を手がけている
西野明奈[ニシノハルナ]
茨城県生まれ。上智大学短期大学部英語科卒。韓国ドラマの魅力を知り、韓国語の勉強を始める。通信会社に勤務する韓国語の文芸翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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