扶桑社新書
3・11兵士は起つ―自衛隊活動記録

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  • サイズ 新書判/ページ数 359p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784594085353
  • NDC分類 369.31
  • Cコード C0295

出版社内容情報

東日本大震災発生時、日常の営みのなかで被災した自衛隊員たち。家族の安否もわからないまま、「ひとりでも多くの人を助けたい」という強い思いで被災地に急行し、睡眠や食事も必要最低限に救援に献身した。もちろん、任務を放り出して肉親のもとに駆けつけようとするものは誰ひとりとしていなかった。彼らはなぜここまでして、国民のために尽くすのか? その理由がここにある。

内容説明

彼らはなぜここまでして、国民のために尽くすのか?自らも被災者なのに、家族のもとではなく被災現場に救助に駈けつけた隊員。「家族より部下が大切だし、部下よりも国民が大切だ」と断言してフクシマに向かった隊員…“事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託にこたえる”自衛官任官時、宣誓の辞。

目次

第1部 千年に一度の日(水の壁;別命なくば;救出;最後の奉公;白いリボン;長く重たい一日)
第2部 七十二時間(戦場;「ご遺体」;落涙;母である自衛官)
第3部 原発対処部隊(正しくこわがった男たち;偵察用防護衣;海水投下;四千八百リットル)
エピローグ 日記

著者等紹介

杉山隆男[スギヤマタカオ]
1952(昭和27)年、東京都生まれ。一橋大学社会学部卒業後、読売新聞記者を経て執筆活動に入る。1986年に新聞社の舞台裏を克明に描いた『メディアの興亡』(文春文庫)で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。1996(平成8)年、『兵士に聞け』(小学館文庫)で新潮学芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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大先生

15
東日本大震災に直面した自衛隊員らの活動記録。自らも被災しているにもかかわらず、極寒の中で家族の無事を確かめる間もなく被災現場に救助に駆けつけ、72時間経過後からは休む間もなく遺体の収容を繰り返し、被爆の危険を顧みず原発上空から海水投下…。本当に頭が下がります。自衛官任官時に「事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託にこたえる」と宣誓するそうですが、日本の自衛隊員の多くは誠実にそれを守っているのです。そんな自衛隊員に対して「自衛隊の存在は違憲」などと軽々しく言ってはいけません。2021/08/16

アーク

5
大震災は9年以上も前のことなのに、ついこの間のことのように感じられる。それだけインパクトが大きかったんだな。そして本書は被災地で文字通り身を粉にして活躍してくださった自衛隊の方たちの苦悩や実績を綴っていて、(僕自身は東京にいたにせよ)改めて大震災の記憶を蘇らせてくれた。ドキュメンタリーの割に某作家に対する批判が混じっている主観ぶりはちょっといただけないけど、大震災の記憶を風化させないためにも読んで損はない一冊。2020/08/30

skr-shower

4
あとがきを読んで、やはり再読だったかと。コロナ禍でも自衛隊の応対は一般の医療者とは違い災害レベルなんだと再確認。どの組織にも色々なタイプがいるだろうが、多数の人は国民のために滅私で事に当たっていると思う。感謝しかないが、コントロールする方が心許なすぎる…2020/12/02

kuri1632

3
壮絶なストーリーでした。津波の水ってすぐ引いたと思ってたけど、そうでもなかったのを知ったり、何人もの自衛隊員が自ら津波に巻き込まれたのに救助しながら生還したり、原発の放射能との闘いや何人ものご遺体の処理等、本当に凄い話で、彼らの自衛官としての使命を垣間見れて誇りに思うのと、自然と感謝の心が芽生えてきました。自衛隊は暇な方がいい・・・本当にそう思えます。読んでいてつらい面もありましたが、読んでよかったと思える作品でした。2021/12/13

もちもち

3
今年で3.11から10年ということで積んであったこの本を読んでみた。 「自分の命より国民の命」と断言できる自衛官に頭が上がらない。 そして防衛大学校の学生のことを恥辱と発言した大江健三郎を軽蔑する。2021/01/05

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