刺繍小説

電子版価格
¥1,760
  • 電書あり
  • ポイントキャンペーン

刺繍小説

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 95p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784594082512
  • NDC分類 902.3
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「物語のある刺繍」をテーマに、本から想起した刺繍作品を展開。
さまざまな小説に登場する刺繍を実体化してみた作品や、小説のなかの「あのシーンの小物はこんな刺繍があったかもしれない」「あの主人公ならこんな刺繍の服を着ていそう」という逆転発想の作品、「あの登場人物が動物だったら」というかわいい動物の刺繍など、「小説」と「刺繍」をテーマに、言葉や物語から形を生み出す。

例えば……
『トリツカレ男』(いしいしんじ・著)からは、港の様子があるシャツ
『女生徒』(太宰治・著)から、「先生は、私の下着に薔薇の刺繍のあることさえ知らない」薔薇の刺繍
『働かないの』(群ようこ・著)から、鮮かなトルコブルーの布に刺繍した
『あの家に暮らす四人の女』(三浦しをん・著)から、主人公が想像する、おじいさんを乗せたバス
『世界の終りとハードボイルドワンダーランド』(村上春樹・著)から、胃拡張の彼女がイタリアンを食べに行くときに持っていたショルダーバッグ
『わたしを離さないで』(カズオイシグロ・著)から、ヘールシャム時代のキャシーが抱きしめていた枕
『陰摩羅鬼の瑕』(京極夏彦・著)から、婚礼前夜に奥貫薫子がきていた白いブラウス 
『戦場のコックたち』(深緑野分・著)から、料理上手なティムの祖母のレシピ帖……などなど。
物語の世界観の中で「小説」と「刺繍」とを行き来する幻想的な刺繍ブック。
小説家いしいしんじ氏との特別対談収録。作り方の図案つき。


■著者 神尾茉利(かみお まり)
美術家。
刺繍・絵・言葉によるクライアントワーク、テキスタイルプロダクト制作、インスタレーション作品の展覧会などで活動。“言葉を持たない物語”をコンセプトに刺繍で動物を表現する「ひみつのはなし」の制作を2014年より本格化し発表の場を広げている。
著書に『ひみつのステッチ 刺しゅうで雑貨&小物づくり』(パイ インターナショナル)、『紙刺繍のたのしび』(共著 ビー・エヌ・エヌ新社)、刺繍絵本『さがそ!ちくちくぬいぬい』(学研教育みらい)。1985年生まれ。

内容説明

“刺繍小説”とは―刺繍が登場する小説のこと。小説内の刺繍を、妄想を尽くして可視化する一章。「小説内にあったかもしれない」刺繍を見出す二章。読書に魅せられた美術家が刺す24編の刺繍は、“刺繍小説”を写真と言葉と図案で物語る。その他に、登場人物を動物化した刺繍、“刺繍小説”の名言集なども。読んで、作って、愛でてたのしい、挑戦に満ちた新しい刺繍本。特別対談・いしいしんじ

目次

序章
1章 刺繍小説
“トリツカレ男”と“シンパイ女”
刺繍のとなりにある言葉
2章 あのシーン
あの子が動物だったなら
二章図案
一章図案
基本のステッチ
終章

著者等紹介

神尾茉利[カミオマリ]
美術家。刺繍・絵・言葉によるクライアントワーク、テキスタイルプロダクト制作、インスタレーション作品の展覧会などで活動。“言葉を持たない物語”をコンセプトに刺繍で動物を表現する「ひみつのはなし」の制作を2014年より本格化し発表の場を広げている。1985年生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yukision

68
刺繍の出てくる小説を探してたら、その名もズバリの刺繍小説発見。小説の一節と共に小説の中で描かれている刺繍が再現されている。刺繍作家さんの想像力の豊かさと技術の高さにため息。2021/02/26

みさどん

16
小説からイメージした刺繍の写真集的な本。料理より裁縫の方が圧倒的に好きな私だけど、刺繍には手を出したことがない。これってセンスの違いが大きい。なんだか素敵とか、かっこいいとかいう作品があるもの。小説から刺繍のイメージって浮かばないな。自分の持ち物に自由に刺繡ができたらいいなとは思う。2022/04/15

混沌工房

16
《図書館》書店で見ておもしろそうだな~と思っていた本、図書館にて発見。刺繍が登場する小説内の作品を実際に刺してみたり、刺繍とはちらも関係しない小説内のアレコレを刺繍してみたり、物語の登場人物を刺繍で表現してみたり。古今東西、文豪作品からマニアック(笑)なSFまで多岐にわたっていて、ブックガイドとしても楽しめる。未読作品も多々あり、読んでみたい小説が増えた。2019/11/25

みこと

15
刺繍好きにはたまらない一冊。刺繍シーンが出てくる物語がこれでもかと紹介され、またその刺繍(イメージ含む)を実体化もされている。素敵だ。タイトルだけでは気づかないものも多く、こんなに刺繍シーンが描かれている物語があるのか、と驚いた。全部メモして全部読みたい。この本のせい(おかげ)でまた刺繍熱が上がってきた。かわいらしい、のではなくかっこいい、渋い刺繍がしたい。2019/12/02

しい☆

13
刺繍が素敵なのはもちろんなんだけど、添えてある文章もとても好みだった。いしいさんと散歩しながらの会話がしみじみ良かったな~。そして取り上げてる文学作品も好きなのがたくさんでさらに嬉しい本。装幀も美しい。2019/08/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/13988968
  • ご注意事項