内容説明
時は一八九×年、トランシルヴァニアの森に建つアルカード伯爵の古城。蔵書整理のため到着したばかりの司書が殺害される。容疑者は、夜にしか活動しない伯爵とその娘、うろんな博士と言動のおかしい助手、いわくありげな女占い師など怪しげな人物ばかり。はたして真犯人は誰なのか?容疑者たちの証言から真相を推理する探偵役は読者であるあなた。キングやストラウブも出演したミステリーイベントを、主催者であるウェストレイク本人が小説化した犯人当てゲームの逸品。
著者等紹介
ウェストレイク,ドナルド・E.[ウェストレイク,ドナルドE.][Westlake,Donald E.]
1933年生まれ。アメリカを代表するミステリー作家。『我輩はカモである』(ハヤカワ文庫)などでエドガー賞を三度受賞。著書は、『ホット・ロック』(角川文庫)に始まる“ドートマンダー”シリーズや、リチャード・スターク名義の“悪党パーカー”シリーズなど100冊を超える。2008年死去
矢口誠[ヤグチマコト]
1962年生まれ。慶應義塾大学卒。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nuit@積読消化中
79
【ドナルド・E・ウェストレイク誕生日読書会’16】イベントをきっかけに初ウェストレイクを読みました。そして、今日は鬼才ウェストレイクのお誕生日!おめでとう〜〜!本作品は犯人当て小説となっており、実際あったミステリー・ウィークエンドというイベントを紙上に実現したものでした。なんと!スティーヴン・キングも容疑者として参加しており、このイベントに実際参加していたらと考えると、なんとも羨ましい限りです。残念ながら、犯人は当てられませんでしたが、新鮮な気持ちで挑めました。2016/07/12
sin
37
シャーロックホームズには及びませんでした。なんといっても最後の犯人当てに失敗しましたから、1級刑事どまりでした。2014/07/09
ワッピー
31
【ウェストレイク誕生日読書会’21】参加本。ミステリーイベントの小説化とは何とも洒落た趣向です。トランシルヴァニアの古城に集結したワケアリ客同士で展開される愛憎劇。ウェストレイクといえば、アメリカの悪党ものという先入感があったので、この道具立てには意表を突かれました。アメリカでも大人気のイベントらしく、写真を見るに、出演者も相当楽しんだ模様。登場人物の証言を読み、各クイズに答えて城で起きた殺人事件の真相に迫るミステリゲーム本です。採点付きで、クルーゾー警部~ホームズクラスまでの区分あり。とても楽しめます。2021/06/20
はんみみ
18
この手の謎解き参加型イベント、日本でも増えているようですが、楽しそう。*序文にある過去にゲストとして参加した作家郡が贅沢~(ジョー・ゴアズ、S・キング、ピーター・ラウゼイetc…)ウェストレイクっ本当に巨匠だったのね…訳者後書きにあるように、巨匠というよりも、鬼才才人のほうが納得できるから何となく驚いた*謎解きを忘れて人物造形だけでするする読んでしまった、160/220点!2014/07/02
mizuha
17
ドナルド・E・ウェストレイク誕生日読書会>実際に行われたイベント「ミステリー・ウィークエンド」を小説化。本来は登場人物の動き(演技)とインタビューを基に謎解きをしていくのだが、文章にしたおかげでわかりやすくなったのかも知れない。S.キングの序文が楽しそうで好い。ウェストレイク、不思議な人だ。因みにクイズは175/220点。ホームズレベルまであと一歩(笑)2014/07/06