内容説明
罠とは知らない“強盗処刑人”は女装してベルたちが待ち受ける銀行に乗り込んできた。ベルは変装を見破るが、銃撃戦となり、犯人はベルの脚を撃ち逃走する。しかしこのとき、ベルは“強盗処刑人”の正体を確信した。そして、殺人に取り憑かれた犯人は、また銀行を襲うにちがいない―。犯人はあらゆる知略をもちいて犯罪を企て逃亡を図り、ベルは最新のテクノロジーと不屈の闘志で追い詰める。20世紀初頭の西部を舞台に、息詰まる大追跡劇が始まる!冒険小説の大家が放つ、“アイザック・ベル”シリーズ第1弾。
著者等紹介
カッスラー,クライブ[カッスラー,クライブ][Cussler,Clive]
1931年イリノイ州生れ。広告業界で働いたのち、1973年に『海中密輸ルートを探れ』で作家デビュー。以後、同書のダーク・ピットを主人公とした一連の作品で世界的ベストセラー作家となった。また、非営利組織NUMA(国立海中海洋機関)を設立して沈没した艦船の探索を行い、数多くの船や潜水艦を発見している
土屋晃[ツチヤアキラ]
1959年東京都生まれ。慶應義塾大学文学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
のっち♬
108
ガセ情報に乗せられて銀行に現れた犯人の変装を見破ったベルは国外逃亡を企てる彼らを追跡する。地震や旋風など天災が効果的に盛り込まれており、地震に襲われた都市の惨状が生々しく描かれている。とはいえ最大の読みどころは自動車、機関車、カーフェリーなど当時のあらゆる乗り物を駆使した大追跡劇。とりわけ乗務員以上に機関車自身が踏んばっているかのような力のこもった描写には著者のメカニズムに対する執念と愛着が感じられる。ラストまで読み手を惹きつけるベルの行動力といい、70半ばという著者の年齢を感じさせない活力に圧倒された。2021/04/04
海猫
63
途中まではそれなり面白くても大味さが勝っていまいちのめり込めない印象だった。それが自動車や機関車が活躍し、タイトル通りの大追跡劇が展開しだすとがぜん迫力が増して読ませる。またある大災害の描写も胸に迫るものがあり、著者の思い入れが乗ってくるとやはり引き込まれる。特に乗り物が生き生きしているのでカッスラー氏の愛を感じた。時代を超えてようやく事件が解決するエピローグも、なにか物哀しく余韻がある。結果的に楽しめたので折を見てシリーズ続刊を読んでみよう。2017/07/14
KAZOO
46
クライブ・カッスラーの小説は比較的犯人が早めにわかって、それの捕り物追跡部分が結構緊迫感があって読ませる感じになっています。これも同じで「大破壊」と同じように結構社会的に認められた人物が犯人ということで、最後は列車ともども水没されて、ということで最初と最後の1950年のはなしにつながります。まだあといくつかあるようなので楽しみにしています。2015/03/30
マドロス
30
この時代のアメリカがわからないので、空想の風景の中、機関車が疾走するところを思い浮かべる。映像にして、その迫力を堪能したい作品。2016/10/10
かんとり
10
やはりいつものカッスラー節でした。 鉄路を逃げる蒸気機関車の追跡が蒸気機関車! レールは動かんのだから、姿を眩ますのは難しいだろうなあ…^^ 都合よく?大地震は起こるし、都市は壊滅したのにレールは生きている・・・ うーーむ 笑 まあこれがいつものカッスラー、理屈はどうでも娯楽ゴラクでお楽しみ。 笑2019/01/25