内容説明
ルークは大魔術師ヌヴェルが見込んだ通りマジシャンとして腕を上げていった。とりわけ脱出魔術では目覚ましい上達振りを示した。一方ヌヴェル・ファミリーの陰の仕事である宝石の窃盗にも習熟していった。そんな大過なき日々のなかルークはロクサーヌと結ばれる。だがルークに憎しみを抱くある人物が罠を仕掛けてきたことから事態は一変する。追い詰められたルークはファミリーに累が及ばないよう姿を消した。ロクサーヌが彼の子を宿しているのも知らずに。それから5年後、彼が姿を現す…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のっち♬
31
突然何をしているのか分からなくなったり、賢者の石を見つけるという思惟に取り憑かれたマックスに対して、彼のプライドを汚すまいと配慮する周囲は実にあたたかい、本作は全編通して家族愛に満ちている。過去に遡った時間軸も冒頭に追いつき、サムへの復讐が主軸となって展開する。ルークの相棒ジェイクの怪しくて明るい雰囲気が、復讐に燃える一味に彩りを添えている。終盤の血の繋がりを越えたような、マックスとルークのやりとりも切なくとも胸の温まる光景。まさにまごころの魔法。「物の価値というものは、人が信じるかどうかで決まるんだよ」2019/10/19
ばんび
7
なぜか読むのが進まず。時間かかった。2021/10/25
ちず
2
とても辛い幼少期を過ごしたのに、マックスは惜し気もなく愛情を振り撒いた。養父の仕打ちに耐えかねて家出したルークの境遇を一目で見破り受け入れた。 なかなかできないこと。 愛し続けることのできる相手と出会うことは奇跡。でも、相手に与え続けるのは努力。2017/11/05
ベルるるる
2
ルークがサムに脅迫されて5年間も身を隠していたのは、ちょっと残念だったな~。いくらロクサーヌやマックスを守る為とはいっても、ちょっと長い。復讐も、もっと残酷なものがよかった(笑)。 マックスの最後が本当に悲しい。アルツハイマーで奪われていく人生は、ちょっとつらい。そんなマックスにルークがお父さんと呼びかけるシーンは、涙・・・。2013/08/14
るぅ
1
ロマンス小説っていうか壮大な家族愛の話。素晴らしかったです。母は強し。ロクサーヌの強さに憧れます。2016/01/28
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- 和書
- とらの助の猫に小判