扶桑社ミステリー<br> ルシアナ・Bの緩慢なる死

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扶桑社ミステリー
ルシアナ・Bの緩慢なる死

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  • サイズ 文庫判/ページ数 292p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784594059767
  • NDC分類 963
  • Cコード C0197

内容説明

ある日曜日、作家である「私」の元に一本の電話がかかる。10年ぶりに聞くその声の主はルシアナ。有能な美貌のタイピストだった彼女は、いま命の危険を訴え彼に切実に助けを求めていた。この10年の間に彼女を襲った、近親者の相次ぐ不自然な死亡事故。しかし彼女は確信していた。一見無関係に見えるそれぞれの死の背後で、一人の偉大な作家が糸をひいていることを…。想像を凌駕する驚愕の展開。『オックスフォード連続殺人』の著者が贈る、罪と罰をめぐる究極のメタミステリー。

著者等紹介

マルティネス,ギジェルモ[マルティネス,ギジェルモ][Mart´inez,Guillermo]
1962年、アルゼンチン生まれ。10代にして最初の短編集“La jungle sin beastias”(「獣なきジャングル」)を発表。その後、数々の文学賞を受賞したのち、93年、初の長編小説“Acerca de Roderer”(「ロデレールについて」)を上梓。現代アルゼンチン文学の若き旗手として高い評価を得ている。『オックスフォード連続殺人』(扶桑社ミステリー)でアルゼンチン・プラネタ賞を受賞。一方で数学にも造詣が深く、84年にスール大学数学科を卒業し、論理専攻の数理科学で博士号を取得。その後の研究でオックスフォードに2年間留学している。現在はブエノスアイレスに在住

和泉圭亮[イズミケイスケ]
上智大学外国語学部イスパニア語科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

けいちゃっぷ

11
もっと古い作品かと思って読んでいたが、意外と新しい。 『オックスフォード連続殺人』といい、一筋縄ではいかない作家ですね。 リドルストーリーの趣もあります。 ルシアナ・Bは10年前に、今は国民的作家となった男性の元でタイピストをしていた。 その時に彼女がそれとなく誘いをかけたのか、単に作家が勘違いをしていたのか。 彼女は作家の愛娘の死に責任があるが故に復讐されているのか。 彼女の言い分を聞いてなるほどと思っても、作家の言い分を聞くとあり得ないよなと思ったり・・・。 292ページ 2015/07/28

ふるい

7
復讐をテーマにしたメタミステリ…というよりはアンチミステリ近いかも…?その辺の定義はよくわからないが、現実と虚構の隙間を縫うような展開にハラハラして面白かった。〈私〉が「全人類がなぜか顔馴染みのように見え始めてきた」と語る場面があるが、こんなふうに考え始めたらもう手遅れなのだろう。偶然や"しるし"は、一度探し出すとキリがない。作者マルティネスは数学者でもあり、ボルヘスを尊敬しているそう。さもありなんという感じ。2020/07/12

Ayah Book

6
ブエノスアイレスの作家さんの、マジックリアリズム的ミステリ?中々面白かったです。人間の狂気が恐ろしい物語。2017/08/28

ネムル

5
魅惑(?)のアルゼンチン・ミステリ。『オックスフォード連続殺人』にもまして、ボルヘス病膏肓に入るてな具合で、ラストは驚愕否当惑否、まあ失笑といったところか。巽昌章はうまく解説を受け応えたね、とそっちの印象のが強いが。2022/07/12

とし

2
ある事象について物的証拠が無く当事者間の解釈が全く異なる場合、第三者は真実を見出すことが出来るのか。それが出来ないにしてもどちらか一方の言を信じる事ができるのか。そんな正解のないミステリー。 小説としては面白かったのだが、無駄にしつこい描写が多い文章にはイラっとさせられた。またエンディングの事件も突飛すぎて不満が残る。2019/05/09

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