扶桑社文庫<br> 多聞寺討伐

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扶桑社文庫
多聞寺討伐

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  • サイズ 文庫判/ページ数 503p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784594059224
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

黒羽郷の多聞寺周辺では、怪事件が続発していた。その日は、賭場で揉め事を起こした男の首が突然落ちるという異常事態が起こった。それだけではない。なんと、男の胴体は自分の首を拾い、血の海の掃除をはじめた!奇怪な寺へ向かった武士団が見た地獄とは―山寺に巻き起こる、想像を絶する凄絶な戦いを描いた表題作他、単行本未収録「大江戸打首異聞」をふくめ、未来人の視点から歴史の狭間を照射する、光瀬龍の時代SFの傑作を網羅。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

けやき

42
時代SF。旧版は昔読んだが新しく5編加った新装版は初。江戸時代の街をタイムパトロールなどの未来人や宇宙人が縦横無尽に活躍する話が多かったな。お気に入りは「餌鳥夜草子」。2022/06/20

伝奇羊

9
20年振りに再読。どの作品も面白いがやはり「歌麿様参る」が秀逸。「写楽=歌麿説」というのがあるのだろうか、大河ドラマも何だかそんな雰囲気だし、タイム・パトロールマンという呼称はさすがに古さを感じるが、迫真の戦闘シーンなど見所も多い。やはり面白いのが一番。早川書房版を持っているが収録された作品がこちらの方が多いらしく初見もあったのか。kindleで読んだが紙版も欲しい、まだ手に入るだろうか。2025/08/11

スターライト

4
光瀬龍の時代SF11篇を収録した短篇集。江戸時代の奇妙な事件を発端に、その「謎解き」を目明しらが追ううちに未来からの密航者との争いに巻き込まれるというパターンが割りと多い。だが、そこに描きこまれた江戸の町の人々の暮らしや風俗はまるで読者自らがタイムスリップしたかのように現実感にあふれ、あきさせない。また伝奇色もただよい、もうすこしこの傾向の作品を読みたい気もする。お気に入りは表題作と「歌麿さま参る 笙子夜噺」あたり。うーむ、半村良も早く読みたいぞ。2012/03/21

いちはじめ

3
時代小説とSFの融合。時代SFの短編集。現在の水準からすると、SFとしてはやや弱く、時代考証も完璧とはいえまいが、執筆当時、1960年代半ばから70年代半ばということを考えれば、時代考証は非常にしっかりしている。それ以上に、作中に溢れる江戸言葉が良い感じ。今ではこういう文章をすらりと書ける人はほとんどいないだろうし、たとえ書けても今の若い人に意味が通じるか気になって書かないかも。SFファンより時代小説ファンにこそ読んで欲しいと思う。2009/06/06

sfこと古谷俊一

3
バリエーションは結構広い、伝奇SF系短編集。過去の時代の人物が異なる時代のものを見て勘違いやそれなりの納得をしでかすあたりの展開が好きだな。2009/05/03

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