内容説明
16歳になったディエゴはヨーロッパで教育を受けるために父の親友がいるスペインのバルセロナへ向けて旅立った。フランス軍が横暴を極めるバルセロナで、ディエゴは勉学と剣の修業に励み、弱き者を助ける秘密結社の一員になった。そして、初恋、決闘も経験することに…。その街で、好奇心と冒険心にあふれる青年ディエゴの行状が徐々にゾロのそれとして形成されていった。スペイン史、カリフォルニア史、北米先住民族伝承を背景に物語られる痛快無比の成長小説。
感想・レビュー
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noémi
1
下巻は「やっぱり、ゾロ!」というほど面白かったっす。筆者は女性なのに、やたら活劇シーンに迫力あります!!面白さは実際読んで味わってね。それにしても、ナポレオン帝政下のスペインという時代背景を正確に表していて、その点でも興味深い。この時代、実はナポレオンこそが秘密の聖杯を獲得したものだという噂が流行っていて、秘密結社が栄えていたりもしたし、スペインがまたあの恐怖の異端審問を始めたりした時代だったのです。(興味ある人は「宮廷画家ゴヤはみた」っていう映画をみてね)どうでもいいけど、表紙の絵がなよちっくってイヤ。2011/05/04
punto
0
追記。2008/10/04
aur0ra
0
三人称の語り手(小説内人物イサベル)が実体験と友人からの話をもとに書いた「ゾロ」誕生に至るまでの物語。王政とリベラルの狭間を揺れ動くスペインに翻弄される人々がどれも魅力的。下巻で一気に読む速度が加速しになるが、フリアーナの逸話がいい弛緩剤となった。2008/12/12