扶桑社文庫
象の背中

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  • サイズ 文庫判/ページ数 460p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784594054540
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0195

内容説明

肺ガンで、余命半年という宣告を受けた48歳のサラリーマン、藤山幸弘。死を迎えるまでの半年を何に費やすか―。「自分の人生と関わった人に、“遺書”を残したい。遺書のスタイルは様々あっていい。死ぬことより、忘れられることのほうが怖い」と決意した藤山は、思いを伝えられなかった初恋の人や、若き日にケンカ別れした旧友をはじめ、過去の忘れがたい人々を訪ねてゆく。秋元康が初めて挑んだ新聞連載小説の文庫化。

著者等紹介

秋元康[アキモトヤスシ]
作詞家。1956年、東京都生まれ。高校時代から放送作家として頭角を現し、『ザ・ベストテン』など数多くの番組構成に携わる。83年以降、作詞家として、美空ひばり『川の流れのように』を筆頭に数多くのヒット曲を生む。91年『グッバイ・ママ』(松坂慶子・緒形拳主演)で映画監督デビュー。TV番組の企画構成、映画の企画・原作、ラジオのパーソナリティ、新聞・雑誌の連載など、多岐にわたり活躍中。07年、京都造形芸術大学副学長就任。企画・原作の映画に『着信アリ』シリーズのほか、『伝染歌』(07年公開)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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s-kozy

83
これは酷い。男の身勝手本。48歳の中堅不動産会社の営業企画部長の藤山は肺ガンにより余命半年の宣告を受ける。この男が甚だ情けない男で愛人はいるは孕ませてしまった女性はいるはただただ自分勝手なひと。単に大人になりきれないまま結婚して子どもを持ってしまったダメ男だ。遂には愛人と配偶者を会わせる暴挙にも出た上で作者は配偶者に「愛人のことはなにも言いません」と言わせてしまう。この点では秋元康の身勝手本とも言える。作者が秋元康だけにところどころ泣かせどころ、感動させどころが盛り込まれていることが、これまた小賢しい。2016/12/25

Willie the Wildcat

67
意志。最後の最後での幸一への吐露。人生の棘に向き合い、心の隙間を埋める。自身を曝け出すことへの恐れが、美和子ではなく俊介への病初告白だったのではなかろうか。家族への想いと、家族の想いの交錯。中でも、はるかが彼氏を連れてきた件は、特にグッとくる。一方、巻末の著者の意図を踏まえても、ここまでの主人公の身勝手さはどうなんだろう。私も聖人君子だとは言わないが、美和子が切な過ぎる。嘘も方便?いや、時に思いやりではなかろうか。2016/03/23

アッシュ姉

61
貰い本なので仕方なく読んだ。なんじゃこれ。以下、自粛。2019/04/25

佳乃

39
何故この本を手にしてしまったんだろう・・・そんなことばかりだった。読んでいる時も、読了後もそこには亡くなった父が被って見えて仕方がなかった。果たされることのない約束をし、亡くなる3週間前に父から言われ・・・その残りの時間私の方が後悔ばかりしていた。父は多くの人に感謝し、別れをし、そして愛する母に「生まれ変わっても一緒に・・・」と。藤山が「まぁまぁな人生だった」というが本人は最高の人生を送ったことだろう。『死ぬということは忘れられることが怖いんだ』・・・本当だと思う。私の人生はこれからどうなんだろう。2017/05/11

うさうさ

31
突然、末期ガンで余命半年を宣告された48歳サラリーマンの残された時間の使い方。 女にだらしない主人公にムカムカしながら読み進めたけど、最後まで泣けはしなかった。 私ならどうするかと考えつつ読んだけど、人はそうならないと想像すらつかないのかもしれない。 2017/12/28

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