扶桑社ミステリー
キングとジョーカー

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  • サイズ 文庫判/ページ数 428p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784594052591
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

現実とは異なる家系をたどった英国王室。王女ルイーズは、いつもと同じ朝食の席で、父王の秘密に突然気づいてしまう。しかしその朝、とんでもない騒動が持ちあがった。食事の皿に、がま蛙が隠されていたのだ!こうして、謎のいたずら者=ジョーカーの暗躍がはじまった。罪のないいたずらは、ついに殺人に発展。王女は、ジョーカーの謎ばかりか、王室の重大な秘密に直面する…CWAゴールド・ダガー賞2年連続受賞の鬼才が、奇抜な設定と巧緻な謎解きを融合させた傑作、復活。

著者等紹介

ディキンスン,ピーター[ディキンスン,ピーター][Dickinson,Peter]
1927年、ザンビア生まれ。兵役をはさんで、イートン校、ケンブリッジ大学で学ぶ。「パンチ」誌の編集・執筆を経て、68年に作家デビュー。はじめての2作のミステリー『ガラス箱の蟻』『英雄の誇り』でCWAゴールド・ダガー賞を連続受賞。児童小説でも数多くの受賞歴を持つ

斎藤数衛[サイトウカズエ]
英米文学翻訳家。元早稲田大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

本木英朗

15
ピーター・ディキンスンのこの長編は、俺は2007年に一度買って読んでからは、今回で2回目である。「現実とは異なる家系をたどった英国王室。王女ルイーズは、いつもと同じ朝食の席で、父王の秘密に突然気づいてしまう。しかしその朝、とんでもない騒動が持ち上がった。食事のさらに、がま蛙が隠されていたのだ……」 これは本当に、本当にすごいの一言だわ。鬼才ディキンスンの、奇抜な設定と巧緻ななぞ解きを融合させた大傑作。面白かったです。また10年以内に読みたいなあ。2019/07/07

matsu

8
王室の話だから華やかでもいいようなものだが、地味。これが筆の加減というやつだろうか。2017/02/14

きりぱい

7
この秘密はスキャンダラスだなと思いつつ、歴史ではもっとスキャンダルなことはあったのだから、あってもおかしくはないか、と架空の英国王室の内情を王女と、時に高齢の育児係ダーディが語る。よそいきと内輪の顔とか、王室のリアルな感じの生活様式や、キングが王女に隠さず女性関係の話を打ち明け、王女も抵抗なく受け入れるとか、ユニークな愛情関係は面白かったけれど、全体的にはだれた。ミステリとしても、むむむ。2013/09/24

ひとみ

5
史実とは異なる歴史を歩んだ1970年代のイギリス王室。朝食の時間にハムにかわってひきがえるが出てきたことからジョーカーなる存在のいたずらに宮廷内は晒される。そのいたずらは段々と悪質化してゆきついには殺人まで行われる。それと同時に十三歳の王女ルイーズは国王夫妻である両親と秘書の間に秘密があることに気づき、真相を確かめるべく寝たきりになった育児係の元へ向かうのだった。山崎まどかさんの本で紹介されていた凝った設定のミステリ小説だが、皮肉の効いた文章やキーウーマンのダーディにイギリスの小説らしいユーモアを感じた。2019/04/16

ヨコケイ

4
並行世界の英国が舞台のミステリというと解説・山口が浮かぶが、謎解きに特化したキッドのとは違い、本作は架空の王族やスタッフを、財政逼迫から性的志向/嗜好から容赦なく描く。disってる訳ではないけど、彼らを見る視線は(また彼らが英国民等"外"を見る視線も)シニカル。天皇の写真が燃えたような映像だけで臣民がウヨウヨとわき上がる本邦とは民度が以下略。王宮内で悪戯じみた不審事が続き深刻な事件に至る。探偵役の、屈託があって生き生きとした十三歳の王女の成長物語。ピブル警視物にも手をつけるか…。whodunitもあるよ。2019/11/10

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