内容説明
御巣鷹の日航ジャンボ機墜落事故。520名の遺体の中に、一人の元タカラジェンヌの姿があった。無傷で逝った24歳の娘を抱きしめた母の慟哭から21年、今年も御巣鷹の夏がやってきた。長い間の沈黙を破り、決して風化しない娘への想いが心をうつ。宝塚歌劇団同期生、黒木瞳さんによるメッセージ収録。
目次
プロローグ
第1章 おてんばながんばりやさん(由美子のすもも;初めての誕生プレゼント ほか)
第2章 宝塚―出会いと別れ(スカウトにあう;すみれ売り ほか)
第3章 日航一二三便(一報;その日 ほか)
第4章 白ゆりの花咲くころに(終焉の地;御巣鷹の尾根へ慰霊登山 ほか)
今もこれからもずっと(黒木瞳)
著者等紹介
吉田公子[ヨシダキミコ]
昭和9年(1934年)、神奈川県生まれ。県立厚木東高等学校卒業。富士写真フイルム入社。昭和32年、同じ職場の吉田俊三と結婚。一男一女に恵まれる。長女(北原遙子)は27歳で出産(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ybhkr
0
吉田由美子さんは存じ上げないのだが、同期の皆様がすごすぎる!黒木瞳、涼風真世、真矢みきの時代に宝塚に合格した、ポスト夏目雅子さんと呼ばれた吉田由美子さん。日本航空機墜落事件で24歳の若さで鬼籍に入られた女優さん。由美子さんのお母様が生い立ちから宝塚時代、その後をまとめた本。宝塚コーナーにあったので手に取ってみたら黒木瞳さんのお写真や文章もあり読みたくなりました。向田邦子さんや坂本九さんのお話は聞いていたのですが、他にもたくさんの思いがある…そんな事件。時間が止まったような由美子さんの部屋が印象的でした。2017/01/13