扶桑社ミステリー
悪女パズル

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  • サイズ 文庫判/ページ数 380p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784594050481
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

大富豪ロレーヌの邸宅に招待された、離婚の危機を抱える三組の夫婦。仲直りをうながすロレーヌの意図とは裏腹に、屋敷には険悪な雰囲気がたちこめる。翌日、三人の妻の一人が、謎の突然死を遂げたのを皮切りに、一人、また一人と女たちは命を落としていく…。素人探偵ダルース夫妻は、影なき殺人者の正体を暴くことができるのか?『女郎ぐも』『二人の妻をもつ男』の著書の初期を代表する「パズル」シリーズ第四作、ついに本邦初訳。

著者等紹介

森泉玲子[モリイズミレイコ]
翻訳家。早稲田大学第一文学部卒。映画記者、小説執筆などを経て翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

geshi

30
離婚問題を抱える3組の夫婦による一触即発のドロドロと、殺人のはずなのに事件として処理され不穏がただようサスペンスの合わせ技がぐいぐい読者を引っ張る。章ごとにメインとなる女性が切り替わる構成がサクサクと読みやすく、ピーターとアイリスの素人探偵もそこまで不快には感じない。事件の真の構造が分かると犯人まで一直線なので「パズル」と名をつけるには解き明かしの複雑さや精緻さは足りない。本当の名探偵登場のざまぁ感やサラリとオチをつけるおさまりのいい読後感で満足。2021/06/20

Ayah Book

16
とても面白い本格&サスペンスのパズルシリーズ第四作。次から次へと殺人が起こり、飽きさせない展開だが、1945年作ということで、殺人があったり人間関係複雑な割には、案外ほのぼのと遊んでいるのも時代を感じさせる。しかし小説内では第二次大戦中なのだが、主人公が海軍大尉、登場人物が傷痍軍人という他は全く戦争を感じさせない。お金持ちはパーティーだもんね。女性差別の警部が出てくるが、ヒロインアイリスさんが明晰な推理で鼻をあかすシーンは胸がすっとする。作者さんは男性二人の合作とのこと。2021/09/21

ほちょこ

6
夫に愛想をつかして離婚した妻たちが大富豪の婦人宅で未練タラタラの夫たちに遭遇。そこから連続殺人事件勃発。仲睦まじい主人公ダルース夫妻がなんでそんなところに居合わせるんだ??と思いきや、これがまたどんどん面白い方向に向かう。古典的ミステリとして、面白く読めるが、どうしてもクレイグ・ライスのジャスタス夫妻には負けちゃうなぁ。2015/09/21

けいちゃっぷ

4
1945年の作。一応本格になるのかな。12人もいると誰が誰やら状態でしたが、それを越えたあとはまあまあ面白く読みました。380ページ2011/01/18

トトリベ

3
終始退屈せずに読めた。文章が達者で、事件が起こるシーンは脳裏に映像が浮かぶほど。登場人物もうまく書き分けており、動機に焦点を当てた調査も手伝って、活き活きとした印象を受けた。読者が真相を当てることは難しいけど、一つの事実で不可解な点がすべて解明されるあたりは、本格ミステリの構築美。2018/02/03

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