内容説明
今、高校で何が起きているのか?「自分のしたいこと」が分からず引きこもる子ども、他人を傷つけても何も感じない生徒。これらの病的な現象の源泉は、教師と生徒の歪んだ関係にあった。高校教師が明かす迫真の現場レポート。
目次
第1章 今、学校で生じていること(修学旅行―「参加するか否かは、子ども本人の選択に任せて」「子どもを一人前の客として扱わないとダメ」;教室の座席―たった一人の子どものわがままで、すべてを決定する ほか)
第2章 「自分」の姿、私の振る舞い(見られたい子どもたち―生身の「素顔」でつながろうとする不幸;論すのではなく、決定事項として認識させる ほか)
第3章 学校で展開される市場主義(改革派民間人校長と現場の教師の埋められないギャップ;「分からなければ教師が悪い」 ほか)
第4章 新しい管理の問題(堂々巡りのPTA会長VS現場の教員の対話;隣人が怖い、という時代の恐怖・偏向教育(週案と校長視察について) ほか)
第5章 負のループから新たな可能性へ(かつての学校の姿―「進路指導」という観点から;学校の変化―負のループの形成 ほか)
著者等紹介
喜入克[キイレカツミ]
昭和38(1963)年、東京生まれ。立命館大学文学部卒業。昭和63(1988)年より都立高校の教員になり、今日に至る(専科は国語科)。「プロ教師の会」(埼玉教育塾)の会員。現場における実践の中から思想を生み出すことを目的に活動している
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