内容説明
真実を知らずして、安易に謝罪してはならない。日本は台湾、朝鮮、満州で植民地統治を行い、敗戦によりその統治から手をひいた。そして多くの教科書では、侵略行為が強調され、厳しい植民地支配の状況が記されているが、本当はどうだったのか。本書は、その真実を解き明かす。皇民化運動、創氏改名、総督府;満州国建国…10年の歳月を費やし、膨大な文献をひもとき、植民地統治の実態を実証的に検証した。
目次
はじめに―日本の「植民地主義」の実像とは
第1章 「日本三大植民地」という妄説
第2章 近代化を遂げた荒涼の島・台湾
第3章 「第二の文明開化」を迎えた台湾
第4章 合邦国家に変貌した朝鮮
第5章 民力超えた朝鮮半島の近代的国造り
第6章 辺境の地・満州の王道楽土建設
第7章 近代アジアの夢だった満州国
第8章 植民史が問う「植民地とは何か」
第9章 植民地主義vs社会主義
終章 文明史の中の「日本の植民地」
著者等紹介
黄文雄[コウブンユウ]
1938年、台湾生まれ。1964年、来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。戒厳令下の台湾で地下出版された『中国之没落』(台湾・前衛出版社)が反響を呼び、評論活動に入る。現在、拓殖大学日本文化研究所客員教授、日本李登輝友の会常務理事。1994年、『台湾人的価値観』(前衛出版社)で巫永福文明評論賞、台湾ペンクラブ賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。