内容説明
カールは、英国人記者サンディとともに、核戦争で廃墟と化したニューヨークへ取材におもむく。そこで彼らは、信じられない情報をつかむ。キューバ危機の陰に、いったいなにがあったのか?命がけで真実を追うカールの前に、巨大な敵が立ちふさがる。ついに破滅へのカウントダウンがはじまった!はたして合衆国に復活の日は訪れるのか―深まる謎、スリリングな冒険、錯綜する謀略、そして浮かびあがるアメリカの理想。シェイマス賞作家が、迫真的な架空の歴史世界を構築した、畢生の大作。
著者等紹介
デュボイズ,ブレンダン[デュボイズ,ブレンダン][DuBois,Brendan]
ニューハンプシャー生まれ。新聞記者・編集者等を経て、1994年、作家デビュー。雑誌記者ルイス・コールを主人公にしたミステリー・シリーズで成功をおさめる。短編も多く、アメリカ私立探偵作家クラブが選ぶシェイマス賞を2度受賞している
野口百合子[ノグチユリコ]
1954年生まれ。東京外国語大学英米語学科卒。英米文学翻訳家
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感想・レビュー
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西澤 隆
2
WW2後のキューバ危機にもし核戦争になっていたら…からはじまる、ソビエトが壊滅し、アメリカもNYなどいくつもの街が消滅して没落し戦わず消耗しなかったイギリスが世界の覇者として再君臨して戒厳令下のアメリカを庇護している、そんな仮想歴史物語。アメリカにはどんなに打ちのめされてもチャレンジングスピリッツがある。でもそのかわり長い歴史に裏打ちされた伝統がない。だから残された数少ない「伝説」の確保争いがMI6だの特殊部隊だのまで出てくる大事件の元になる…。けっこう「ズルい」お話だけどそれを楽しむお話なんだろうなあ。2016/12/21
Cinejazz
0
アメリカは常に正しいとする仮定には問題がある。合衆国は全能でも全知でもない。世界人口の僅か6パ-セントに過ぎない合衆国が、世界のあらゆる問題に対するアメリカ的解決などあり得ない。このような事実を我々は直視しなければならない。(キュ-バ危機後のケネディ大統領の言葉)2017/02/04
可兒
0
鬼畜ルメイ、もといカーティス将軍と新聞記者の読みあいが激しく楽しめた2009/02/02