内容説明
一族のやくざ者として追放されていた兄カルロが、父親の死後ヴェネツィアに帰還した。彼は、家督を自分に譲れとトニオに迫るが、トニオがそれを拒むや、ついに冷たい本性を現した。歌手として世に全盛のカストラートになれと、トニオを襲って無理やり去勢させ、ナポリの音楽院に追いやったのだ。ほかに生きる道のないトニオは、やがて天上の声を持つ歌手として名声を得る。しかし彼の中には暗い復讐の情念が渦巻いていた…。耽美と熱情にあふれたアン・ライスの大作。
著者等紹介
ライス,アン[ライス,アン][Rice,Anne]
1941年、ニューオリンズ生まれ。娘の死をきっかけに創作活動を開始した。邦訳に『夜明けのヴァンパイア』(ハヤカワ文庫)に始まる「ヴァンパイア・クロニクルズ」シリーズや、「スリーピング・ビューティ」三部作(以上、扶桑社ミステリー)などがある
柿沼瑛子[カキヌマエイコ]
早稲田大学卒。著書に『耽美小説・ゲイ文学ブックガイド』(共著白夜書房)、『魔性の森』(徳間書店)、訳書にライス『ヴァンパイア・レスタト』(扶桑社ミステリー)、ハイスミス『リプリーをまねた少年』(河出文庫)など
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