扶桑社文庫<br> 薫大将と匂の宮―昭和ミステリ秘宝

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扶桑社文庫
薫大将と匂の宮―昭和ミステリ秘宝

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  • サイズ 文庫判/ページ数 497p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784594032654
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0195

内容説明

体から芳香を発する体質の薫大将と、香を焚く天才・匂の宮。二人の若者の恋の鞘当ての果てに起った殺人事件の驚くべき真相とは?未完に終った『源氏物語』の幻の続篇は、紫式部と清少納言が推理合戦をくりひろげる世界最古の探偵小説であった!仰天の贋作・源氏物語『薫大将と匂の宮』の他、「新釈雨月物語」シリーズ等、単行本未収録作品七篇を含む十一短篇を同時収録!国文学の教授でもあった鬼才・岡田鯱彦がものしたユニークな時代ミステリの集大成。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

maekoo

8
物理化学を専攻しながら国文学者でもあった教授岡田氏のユニークで妖艶な時代ミステリー小説の単行本未収録作品を多く含む氏のエッセイも入る集大成本! 宇治十帖を題材とした薫と匂宮二人の香りをキーポイントとした連続殺人事件の紫式部と清少納言の推理合戦である表題作は氏の初長編であり源氏物語のエッセンスが散りばめられつつ現代的な推理が面白い! 「新釈雨月物語」は雨月物語を時代や解釈を変えながら怪しげでエロス溢れる怪奇幻想小説に仕上げた5編を愉しめます! 妖しく悲しい「新お伽草子竹取物語」、鼠小僧次郎吉の「 →②2023/06/07

じじちょん

5
源氏物語の最後の方、『宇治十帖』に出てくる中心人物の不審死を紫式部が謎解きする内容。清少納言との対立もあり、なかなか面白い。冒頭の注釈や古典的なセリフもしっかりしている。2020/09/22

浅木原

4
連城三紀彦のデビュー当時の国内ベスト3の一角。「私は一管の細筆をふるって、古来のとりとめのないただ美しいばかりの、架空な『此の世の外』の物語に、現実の生命の流動を吹きこみ、真実の人の心のなげきを如実に盛り得れば、それで私の望みは十二分にむくいられるわけで、そのほかにはなんの望みもあるわけではない。」という一節に初期連城の理想を見てもいいし、あるいは本格ミステリとしての多重解決趣向や操りテーマ、贋作源氏物語という虚実の境界、三角関係を巡る愛憎劇に連城ミステリの根幹も見出しうる。納得の連城のお気に入り。2016/11/01

星屑の仔

3
誰もが耳にする古典であり、そしてその世界はファンタジーであり、事件解決だってそのファンタジー特性をしっかり生かした味付けになっているし。思いのほか楽しめましたよ。2017/02/10

来古

2
「薫大将と匂の宮」「妖奇の鯉魚」「菊花の約」「吉備津の釜」「浅茅が宿」「青頭巾」「竹取物語」「変身術」「異説浅草寺縁起」「艶説清少納言」「コイの味」「『六条の御息所』誕生」2023/09/09

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