扶桑社文庫<br> 昭和ミステリ秘宝 失楽園殺人事件

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扶桑社文庫
昭和ミステリ秘宝 失楽園殺人事件

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  • サイズ 文庫判/ページ数 505p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784594030285
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0195

内容説明

昭和九年、鬼才・小栗虫太郎が「新青年」に連載した『黒死館殺人事件』は、神秘学、犯罪学、心理学、ありとあらゆる知識が狂熱的な世界を形成する衒学趣味の大伽藍であった。本書は、これに登場する名探偵・法水麟太郎、初の文庫版作品集成である。老住職の怪死事件を鮮やかに解決するデビュー作「後光殺人事件」、礼拝堂を舞台に驚異のトリックが炸裂する傑作「聖アレクセイ寺院の惨劇」、黄金の密室で殺された尼僧の秘密「夢殿殺人事件」など、小栗一流の奇想が遺憾なく発揮された八篇を一挙に収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しろ

4
☆5 もう一歩入り込んで読めたらとっても楽しめるんだろうな、と思いながら読んでいた。すごく魅力的な舞台・演出と謎なんかは感じたし、法水麟太郎の衒学趣味はやっぱり神秘的でただの雑学を超えたものを感じたが、いかんせん読みにくいし想像がしにくかった。トリックも無理やりな機械的トリックが多く、納得というよりはよく考えたなとただただびっくり。2009/12/01

ホームズ

3
何回読んでも読みにくい。短編集の方が『黒死館殺人事件』よりも分かりにくい気がしてしまう。沖水社の復刻版の方が読みやすかった気がする。事件そのものはそれなりにいい雰囲気なんですがトリックがちょっと分かりにくい感じが・・・。2011/05/29

Jumblesoul

2
作家というよりは学者タイプの小栗虫太郎の短編集。なので、何かの研究論文を読んでいるような気分になった。イメージと違い機械的トリックが多く、それも結構複雑なので一読しただけでは理解できなかった。そもそも理論的には可能かもしれないが、現実的には無理な気がしないでもない。物語に直接関係無いウンチクの部分をカットしたら、すっきりして読みやすい傑作集になっていたかもしれないが?2017/04/07

higashi

2
本作収録のエッセイに「小栗の小説は、探偵小説ではなくロマン小説なのである。」とあるがその通りだと思う。ミステリの謎やロジックではなく、ロマンを抽出・凝縮したのが小栗虫太郎なのだ。2014/08/03

小物M2

2
黒死館を読む前に短篇を読もうと思って手に取ったのが本作。とにかく、思っていた以上に難解。もはや何を読んでいるのかもわからずに、法水が語るペダントリーの海に飲み込まれていく。事件の方も驚くほどの奇想。そしてトリックとしても難解かつ大掛かりなもの。これはもう理解するというよりも、流れに身を任せるという考え方に達した。特に、「夢殿殺人事件」何て事件状況すらわからず、トリックも何が起きているのか一切想像できない凄さ。ベストは「失楽園殺人事件」。本作の中ではトリックも比較的わかりやすく、オチも綺麗に決まっている。2013/11/16

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