扶桑社文庫<br> 昭和ミステリ秘宝 火の接吻―キス・オブ・ファイア

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扶桑社文庫
昭和ミステリ秘宝 火の接吻―キス・オブ・ファイア

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  • サイズ 文庫判/ページ数 357p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784594030278
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0195

内容説明

洋画家宅から出火し、療養中だった画家が逃げ遅れて焼死した。出火の原因は三人の幼稚園児たちの火遊びによるものと思われた。それから二十六年、きまって五のつく日に現れる放火魔、後を追う刑事、パトロールを続ける消防員、三人は意外な形で再会をとげることになる。やがて殺人事件が起こるが、その裏には―。「Kiss of Fire」として翻訳され世界各国でベストセラーとなりながら、国内では入手困難となっていた幻の傑作、ついに文庫化。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

geshi

27
三人の視点が切り替わって進む構成、過去のトラウマ、名前をあえて出さないつくり、何がメインの謎なのかわからない曖昧さ、まるで海外のサスペンスミステリーを読んでいるよう。つかみにくくて前半はちょっとダレちゃうけれど、中盤で思わぬ展開を見せ、終盤で意外な人物が退場してからがこの作品の本領発揮。どんでん返しを次々と繰り出し、読者の意識の外から刺してくる。サプライズの出し方がやりすぎ感あるが、この時代の日本でこういう作品に挑戦したことは評価したいし、確かに海外受けするだろうなぁ。2022/04/09

みみずく

14
画家の家から出火し、療養中だった画家が死亡。その時家にいた三人の幼稚園児の火遊びが原因と思われた。その後に三人は放火魔、消防士、刑事として再会する。一度燃え始めると人が思うようには扱えない、ダイナミックな火が主人公の物語。ライオンを飼うフランス国籍の女の子が出てきたり、外国の謎のコンサルタントが出てきたりモチーフが大胆で刺激的。物語も、過去と現在がどういう形で繋がるのか…一筋縄ではいかない物語だった。2014/12/13

シアン

8
(図書館本)26年前の火災で画家が死亡するという事件から全ては始まる。 絡み合う人物と深まる謎は、最後まで真相を分からせない。 登場人物も名前ではなく職業や肩書きで呼ばれ、それが客観的に見せるのに一役買っているのだが、今までになくちょっと斬新。 しかい、個人的には伏線が荒い気がする。え?そうだったっけ?と思う箇所がいくつかあったのが残念。2015/06/01

Ayah Book

5
フランスミステリのようなオシャレな作品。ややこじつけ感はあるものの、ひねりが効いていて面白い。2017/02/08

Mark.jr

2
<その昔、三人の幼稚園児の火遊びが原因で火事が起こり、一人の男が死亡した。数十年後、大人になった幼稚園児は再開することになる。それぞれ消防士、刑事、放火犯として...。> 当時、著者久々のミステリー作品だったわけですが、最後まで事件の全体像や謎の中核が判別しないなど、非常に曖昧模糊とした作品になっています。しかし、そこから浮かび上がる人間関係や心理の異様さは、現代のイヤミスを読み慣れた人にも、十分なインパクトを持つでしょう。2021/01/01

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