内容説明
田村正和主演・大人気ドラマのノベライズ、文庫化第二弾。事件が起こると忽然と姿を現わし、犯人を逮捕すると忽然と消えてしまう、バカ丁寧だが捕らえどころのない変わった男―警部補・古畑任三郎が、またまた大活躍。今回、古畑に挑戦するのは少女漫画家の小石川ちなみ、国会議員秘書・迫坪茂夫、ラジオ・パーソナリティの中浦たか子、外科医・中川淳一、そしてベテラン刑事の木暮音次郎警部。首尾よく古畑をだませるのか、それとも…。三谷幸喜が描く本格ミステリーの決定版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜間飛行
182
「さよならおたかさん」はラジオ放送中の殺人事件。ドラマでは秒単位の犯行を全力疾走でこなす桃井かおりさんが凄かった。作った自分を見せて生きる有名人の危うさと徒労感を見事に演じていた。別に関係ないけど、これフジTVなんだなあ。「中川外科部長のコート」は新幹線内での毒殺事件。この犯人は犯行を認めた際も「自分を無性に愛しく」感じるのが可笑しい。ドラマでは鹿賀丈史さんがぴったりだった。サイコパスなのに笑えてしまう所に作者ならではの人間観察があった。古畑のシリーズは他にもバスや飛行機など乗り物を舞台にした名作が多い。2025/02/15
Richard Thornburg
29
感想:★★★★ シリーズ第2弾! 今回も5篇の短篇で構成されています。 個人的に好きなのは「ちなみの家」と「小暮警部最後の事件」です。 本作での最初の話は「ちなみの家」で、犯人は古畑任三郎シリーズでは何かと名前の出てくることの多い「小石川ちなみ」です。 結構笑えるのが小石川ちなみの別荘で食事を作ろうという流れになった際、古畑サンは「ミートローフ」と「茶碗蒸し」を挙げてるんですよね。 「おめでとう、アリ先生」でも実際に「ミートローフ」&「茶碗蒸し」&「焼きナス」を料理してました。 2021/03/14
ユウユウ
26
追悼の意を込めて。ドラマ観たくなります。あとがきがおもしろかった。2021/05/22
あああ
24
古本屋で買っちゃいました♪だってセールだったし古畑さん大好きだし図書館にはないんだもん!……と言うわけで感想ですが一言で言っちゃうと『古畑さんマジすげえ』ですかね?完璧に思われた犯罪を犯人がうっかり行った仕草や失言から暴いていくんですから。やっぱり倒叙ミステリーの神です!それにあのバカ丁寧でいながら飄々とした古畑さんも大好き!ドラマは見たことないけどこの分じゃあドラマはもう見れないかなぁ。私の脳内の古畑さんのイメージがあまりにも本物と違うものですから、ドラマを見たらイメージが崩れそうっていうわけです(笑)2018/05/04
ぶんぶん
21
【図書館】1巻に続いてリクエストして借りて来た。 良いですね~三谷幸喜のピリッとした締りが良い。いろいろな役者が目に浮かんで来ます、これもノベライズの良さでしょう。しかし、良くこんな話を考え付くものだと思います。 脚本家というのはいつもこんな事を考えているものでしょうか。これを脚本化してドラマにする、凄いことですね。しかし、いろんな役者の「アテガキ」をするというのは、凄いことです。それを一手に引き受けた「田村正和」氏も凄い。改めて田村正和氏のご冥福を祈ります。 ますます、DVDが楽しみになって来ました。2021/12/16