扶桑社ミステリー<br> 死にいたる愛

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扶桑社ミステリー
死にいたる愛

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  • サイズ 文庫判/ページ数 469p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784594017071
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

「おれは吸血鬼になったんだよ」幼なじみのピーターが訪ねてきてこう言ったとき、ロスコーは笑いを抑えることができなかった。だが二人が育ったフロリダの小島では、かつてロスコーの父親を破滅させた実力者たちが、謎の侵入者に首筋に歯を立てられ血を吸われて、無残な死を遂げていた。ピーターは自分が殺人犯だと打ち明ける。だがそれが本当なら、親友のロスコーに嫌疑がかかるような真似をなぜするのか。加えて自分が吸血鬼だなんて本気なのか。異才が放つ驚天動地のヴァンパイア・ストーリー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

めがねまる

13
「自分は吸血鬼だと信じ、生きていくためには生身の人間の血が必要で、それがないと死んでしまうと信じているなら、そして理由は何であれ、そういう生き方をどこまでも続けていくなら、理論上はともかく実際的には吸血鬼は存在する」死にいたる愛はこれを最大限うまく小説化した吸血鬼小説だ。こういう理屈で血を吸う人間も吸血鬼だよって見方で作る話はたいてい吸血鬼の超自然性を否定するものだけど、この小説は吸血鬼の超自然性(理屈のつかない怪物性)も描写されていて、まさに現代の吸血鬼小説として完璧な答えだった。2022/06/25

たまきら

7
奇々怪々な小説です。あとがきだと変態だとか、ホラーだとか怪奇小説だとか書かれていて、多分そうなんでしょうが、結構純愛小説だと思います。ちょっとねじれた「こころ」を読んでいる気分でした。笑えるところも多いです。2015/05/25

小竹

1
「殺したいほど憎んでいるやつはいないか」。14年ぶりに姿を見せたかつての親友ピーターの言葉に、ロスコーは困惑する。重ねてピーターは言う。自分は吸血鬼になったのだと。冗談として受け取ったロスコーだったが、2人が少年時代を過ごした島の住人が行方不明になっていることを知り…。精神異常系スリラー、とも言い切れない分類。これを吸血鬼に分類するかどうか、判断が難しい。頁を繰るごと、原題 [ TAP, TAP ] のノック音がじわじわ大きくなってくる。すっきりした邦題だけれど、本書の雰囲気にはそぐわない感じ。2017/08/23

さだはる

1
変態スリラー、変態スリラー!まさしくそんな感じ。しかし、何でこの本が、実家の自分の本棚にあったのか…。読むものなくなったので読み出したが、この選択は自分じゃないなぁと。変態好きな誰かにもらったのかな。いったい誰かしらん(笑)2013/11/24

つぶあん派

1
どこかで切ないという書評を読み、読んでみました。ピーターのひたむきな愛情なんかは確かに切なかったです。というかピーターが本当に、かわいそうな人だったなぁ…そのため憎めません。むしろ作中で一番好きです。解説のとおり、変態小説でした。けれど好きです。「死」や「吸血鬼」など、いろいろと考えさせられました。後味の悪いラストでした。2011/02/17

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