内容説明
ベンはかつてのガールフレンドとその夫から、二か月ほど前に家を出ていった高校生の息子ケビンを見つけてくれと頼まれる。夫のほうは末期癌で余命いくばくもない状態だ。学校に話を聞きに行くと、ケビンは何か月も前に停学処分を受けていた。学校に講演に来たホロコースト生き残りのユダヤ人老人の車をめちゃめちゃに壊したからだという。調査を進めていくにつれて浮び上がってきたのは、白人優越主義のグループに加わっているらしいケビンの姿と、その周辺に立ちのぼる危険な匂いだった…。傑作シリーズ第四弾。89年PWA賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hugo Grove
3
いかにもハードボイルドな探偵小説だった。タフで打たれ強く女にだらしなくて、口の悪い警察官の友人がいて。受けた依頼は必ず成就る。もう20年も前の小説だが、ハードボイルのチェックポイントさえ全てクリアーしているので時代に全く関係なく、面白く読んだ。2012/08/25
なちょす
0
これ、大好きなんですよね。時々読み返したくなる。主人公ベン・パーキンズの一人称で語られる、いかにもって感じのアメリカのハードボイルド小説。ベタなくらい男臭いけどユーモアもしっかりあって、このディテール、この空気感がたまらない。うちもプロクター社のコーヒーメーカーがあるが、確かに溜息のような音たてます(笑)。2012/01/01