内容説明
ドイツ軍の空襲で両親とロンドンの屋敷を失った、英国の名門プラドロマン家の八歳の若き公爵ロビー・バーンズは、親族会議の結果、ニューヨークにいるという叔父のもとへ疎開させられることになった。だが嵐の大西洋を渡り、ニューヨークの港で少年公爵ロビーを待っていたのは飲んだくれの新聞記者サディアス・ラウリー。どうもこれでは話がちがう。そのうえ世間知らずのロビーは、雪の朝小学校を探しに出たはずが、ひょんなことから誘拐騒ぎに巻き込まれ、さらには殺人犯に追われて、右も左も分からない大都会で逃げ回るはめに。「フレッチ」シリーズで知られる都会派の才人マクドナルドが古き佳き時代の雪のニューヨークを舞台に描く、ファンタスティックな誘拐冒険スラプスティック。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ryosuke
1
竹2010/03/09
朱音
0
主人公は、戦争で家と両親を失った八歳のイギリス公爵。叔父がニューヨークにいるから、と疎開（？）させられてやってきたのだが、迎えに来ていたのは飲んだくれの新聞記者…ロビーの不幸はそれから始まった。と、こうなればあとは彼がどこまで不幸になるかを楽しむとか、そういう読み方をするのもまた「アリ」かもしれないけれど。しかしこの公爵クン、なかなかたくましい。それにさすがに厳しくしつけられた貴族だから、妙に礼儀正しくってそこらへんにもユーモアたっぷり。面白いです。もうちょっとラストは違うのを想像してたけど。2002/11/01
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