内容説明
1945年、1機の英国空軍輸送機が湖に墜落した。24年後、湖底から輸送機はその残骸を白日のもとにさらけ出した。空軍さえも忘れてしまっていた飛行機、ダコタ。『デイリー・ミラー』紙は特大の写真を載せ、《英国の飛行機、発見さる》という見出しを躍らせた。それから1週間後の真夜中、英国国防省の諜報員オードリーの家の電話が鳴った。ロンドンからの緊急指令であった。〈ダコタを至急調査せよ〉そして驚くべき事実も告げられた。なんと24年間もの間、ソ連が懸命に行方不明のダコタを追っていたという。ダコタに隠された謎を解き明すべくオードリーは四半世紀の時間を溯っていった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sohara
1
イギリス国防省諜報機関のオードリーとバトラーが登場するシリーズ第1作。本作ではオードリーが主役を張り、妻となるフェイスとの馴れ初めも描かれていて楽しい。原作は、第二次大戦の記憶も新しく、東西冷戦真ただ中の70年の出版。湖に墜落した英国空軍輸送機が24年ぶりに発見されてソ連の大物諜報員が動き出し、そして始まる積み荷をめぐる謎解きとだまし合い。オードリーは、著者のプライス同様、歴史学を修めた博士号取得者という設定。英インテリ作家のミステリーでしばしば経験する如く、皮肉やあてこすりが高級すぎて、教養が要求水準に2012/05/21
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