内容説明
三十年勤めたニューヨーク市警察を退職したクエンティン・ジャコビーは、現在失業中。きょうも好きな競馬を見に、効外のマウント・ヴァーノン競馬場へ出かけた。そこで麻薬中毒らしい少女と出会ったあと、ハンバーガーショップでコーヒーを飲んでいると、ピーター・ヘクトと名乗る少年が話しかけてきた。さきの少女シシーの知り合いで、最近家出した彼女とジャコビーが一緒にいるのを見て声をかけてきたのである。ジャコビーはピーターからシシー探しを請け負った。競馬場に現れたシシーのかかりつけの医師ウォード、売春婦宿の女主人、なにやら怪しげなウォードの背後の人脈―。八百長レース？麻薬の密売？頻発する殺人事件との関係は？ジャコビーが探れば探るほど、謎は深まっていくー。ニューヨークの下町をしたたかに生きぬく５５歳の熟年探偵ジャコビーの活麗。
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