内容説明
ペンシルヴァニアの小さな町で幸せな生活を送っていた私たち、ドーランギャンガー兄妹の運命は、交通事故で父を失った日から一変した。父の死後、母の実家であるフォックスワース家に帰っていった私たちは、歓迎されるどころか、実の母の手によって、広大な屋根の奥の屋根裏部屋に閉じ込められてしまったのだ。それから3年余、ようやくそこを脱出した私たちはサウスカロライナの親切な医師、ポール・シェフィールドに助けられた。彼の援助で兄クリスは医学部を目指し、妹キャリーは寄宿学校に入学。そして私キャシーはバレエ団に入団した。だが、私は心のなかで、母コリーンへの復讐をひそかに誓うのだった。数奇な運命をたどるキャシーとクリス。壮大なスケールで全米女性の涙をしぼった『屋根裏部屋の花たち』シリーズ、俄然盛り上がる第2部・展開編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
那由多
7
屋根裏部屋脱出後の兄妹。監禁の影響が辛い。
砂糖
3
ようやく屋根裏部屋から抜け出すことができた私と兄のクリス、妹のキャリーは親切な医師ポールに引き取られて暮らし始める。兄は医師を目指す勉強を始め、私はバレリーナになるためのレッスンを再開するが、キャリーは発育不全のために身長が伸びず学校でいじめに遭う。全ての元凶は母親にあると、母への復讐を誓うキャシーは、兄への愛、ポールへの愛にとまどい・・・。なんだか、ハーレクインロマンスのサスペンス版みたいになってきた。でも、面白くてすいすい読めちゃう。訳がうまいのかなあ。2015/02/01
月
1
本棚から。2、3回目の再読。2018/05/30
桜庭 美希
1
屋根裏部屋から脱出した兄弟は、優しいドクターに保護されます。キャシーは兄からの愛情を払拭するべく、まるで憎むべき母親のように男性を誘惑していくように思えました。復讐には大きな代償が必要です。妹を愛するクリスの葛藤に同情し、キャシーに根ずいた暗い影がいたたまれなかったです。2011/04/29
烏鳥鷏
1
主人公の脳内が超展開すぎて時々こまったw 屋根裏部屋では日々を懸命に生き抜くだけで精いっぱいだったキャシーは、外の世界に出てからは異様に奔放的になっていき、男性三人を同時攻略状態に。はじけすぎたキャシーの豹変にちょっとめんくらった。それだけはじけてるのにあまり幸せそうじゃないのが悲しい。 屋根裏部屋では肩を寄せ合って生きていた兄弟たちがバラバラになっていくのもさみしい。キャシーはどんどんすごいことになっていっちゃってるが、キャリーは平凡な幸せをつかんでほしい。2010/09/04