内容説明
首都ワシントン。緑の芝生に小ぎれいな住宅が立ち並び、一見平和にみえるこの街―。だが、ここでは誰もが心の歪みを抱えて生きている…。この街で探偵を営むレオ・ハガティーのもとに電話があった。失踪した娘をさがしてほしいとの依頼だ。ハガティーの捜査は不良少年の溜まり場から、郊外のバーへ、さらにはこの首都周辺一帯に縄張りをもつ売春組織へと伸びていく。ランディはなぜ、見も知らぬ暗黒の世界へ足をふみ入れていったか?そして探偵が知った少女の心の真実とは?アメリカ社会の歪みを描いて、オネ・ハードボイルド以降の私立探偵小説の新境地をひらくB・シュッツの出世作。