内容説明
夏の夜、ニューヨークの北部ブロンクス区では放火が多発していた。ある夜、12歳の少年カルロスは工事現場に入り込み、秘密を目撃したために焼殺された。当局は放火した少年がにげおくれたものと判断した。しかし少年が縛られたまま、炎のなかにシルエットとなって浮かびあがるのを目撃していた人間がふたりいた―かつて自らの失火で妻と娘、そして仕事を失った弁護士マイルズ。そしてその隣室に住む女性エレーナ。放火事件の背景を探ろうとしたマイルズの周辺に正体不明の男たちが出没する。鬼才ボブ・ライスがニューヨークの下町ブロンクスを舞台に描く文字通り驚天動地のサスペンス異色作。