内容説明
ずっと みなみ、あまみの しまに、イソトと いう わかものが いた。けんむんが すむという がじゅまるの 木を きっとしまうと、おおあらしが おき、かわりの 木を うえると、ぴたっと やむ。 イソトは、けんむんが いるものなら あってみたいと おもい、ある 日 はまべに いくと…。この話は、鹿児島県奄美に伝わるケンムンのいくつかの話をもとに、著者が再話したもので、奄美を十分現わした絵とともに読者を楽しませてくれます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ベーグルグル (感想、本登録のみ)
41
奄美の民話。空港のロビーにて。「けんむん」は地元にまつわる河童のような容姿をした妖怪で、カジュマルの木に住んでいると言われている。2021/12/08
Smileえっちゃん
38
日本民話絵本。「けんむん」て何?と思って借りた図書館本。がじゃまるに宿るといわれる妖怪なのですね。(画像で見たら可愛かった!)あまみでばあちゃんと二人で住むイソトは裏にあるがじゃまるの木が、昼でも薄暗いので切ってしまおうという。切ると祟りがあると反対するばあちゃんの留守に切ってしまう。祟りがあったのかその夜大嵐になった。でもその後、偶然なのか「けんむん」を助けることになり、名前の通り立派なイソトになりました。がじゃまるの木を大事にするのは台風の多い奄美の島を守る知恵かも知れませんとあとがきに・・・2023/08/24
たまきら
21
何となく親近感がわくのは、妖怪が好きだから?奄美の血が入っているから?娘さんはちょっと怖かったとかで、あとは楽しいよと言っても最後まで読めませんでした。変な子だなあ。2020/08/13
ヒラP@ehon.gohon
16
ガジュマルの木に宿るというけんむんのたたりのお話です。 ガジュマルを切ってしまったイソトでしたが、けんむんを助けるという偶然に、自らも助かりました。 沖縄ならではの神秘的な物語です。 ガジュマルの木を大切に思うのは、今も変わらないでしょうか。2020/02/05
おはなし会 芽ぶっく
9
奄美に伝わる民話。イソト(若者)はばあちゃんと二人暮らし。イソトは魚とり、ばあちゃんは畑仕事に精を出す。家の裏におおきながじゅまるの木があり、イソトは切ろうとするも、ばあちゃんはけんむんに祟られるという。かれどある日ばあちゃんの留守中にイソトががじゅまるの木を切ってしまうと…。『けんむん』は知っていましたが、絵になっているのは初めてのような気がします。こういう風貌なんですね。イソトは亡くなったじいちゃんがつけてくれた名前、名前通り(いそと=りょうし)になったおはなし。2020/06/23