内容説明
「吾輩は猫である。名前はまだ無い。」猫の目を通して人間社会をユーモアたっぷりに描いた名作が、愉快な絵本になりました。夏目漱石の文体はそのままに、猫の日常を中心に物語を抜粋。日本語の名文を声にだして楽しんで下さい。
著者等紹介
武田美穂[タケダミホ]
1959年、東京生まれ。絵本に『となりのせきのますだくん』(絵本にっぽん賞、講談社出版文化賞・絵本賞受賞)に始まる「ますだくん」シリーズ、『ふしぎのおうちはどきどきなのだ』(絵本にっぽん賞)、『すみっこのおばけ』(日本絵本賞・読者賞、けんぶち絵本賞グランプリ・以上ポプラ社)など
齋藤孝[サイトウタカシ]
1960年、静岡生まれ。東京大学法学部卒。明治大学文学部教授。専攻は教育学、身体論、コミュニケーション技法。『身体感覚を取り戻す』(新潮学芸賞、NHKブックス)など著書多数。他にNHK教育テレビ「にほんごであそぼ」の監修など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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馨
92
あの名作の絵本版。絵本でも言葉は小説のままなので子供にわかるか微妙なラインだと思います。ネコがいっぱい出て来て絵はかわいい。2016/10/02
Natsuki
83
「声にだすことばえほん」ということで音読(^o^)・・・何て言ったらいいんだろう?文章の抑揚というのか、調子が良くて読み心地が良い♪親しみやすい絵と共に「猫の世界のおもしろさがよく出ているところを選んだ」だけあって、とても楽しく読めました(*^^*)『吾輩は猫である』全文読了したことはまだない(/--)/これを機会にリベンジなるか!?(笑)2015/10/05
あん
71
地元の図書館主催のビブリオバトルで紹介された、夏目漱石の文体はそのままに、我輩の日常を中心に物語を抜粋した、日本語の名文を声にだして楽しむための絵本です。編者の斎藤孝さんの解説はなるほどなと納得だし、武田美穂さんの描くユーモラスな猫の絵がまたいいです。『日本語のお手本』として、原文全文を読んでみたいと思いました。2014/09/27
k sato
48
「吾輩は猫である」を絵本で深堀!原作を読んだばかりですが、物語を深耕したくて手に取りました。車屋の黒や二弦琴のお師匠さん家の三毛子の話にフォーカスしています。黒や三毛子は活き活きしているんですが、吾輩はちょっと控えめの存在。主人公なのに、影が薄くみえるのはなぜでしょうか。きっと、あの吾輩の語り調が少ないからですね。小説の核心はそこにあり!この絵本は齋藤孝先生が編集し、あとがきを添えています。漱石は日本語のお手本を作った人物であると語られています。幼児でも古典文学を親しむことができる優れた絵本です。2023/07/06
テルテル
46
絵本版にした我輩は猫であるは新鮮さがある。子どもたちに受け入れられやすいように作られていていいと思った。猫の目から見た人間世界を軽いタッチで描いていている。子どもたちの心の教育として、相手の立場に立って考える教育に繋がると思う。良書。2015/07/04