目次
夏休みの最初の日、〈よみがえる恐竜展〉ですべてはじまった。…「本物の生きた恐竜を見たくないか」―なぞの古生物学者・大矢野博士に誘われたぼくは、恐竜に変身して、6500万年前の世界にやってきた。そこでは、さまざまな恐竜たちがのどかに暮らしていた。テスケロサウルス(美しいトカゲ)になったぼくは、しだいに恐竜たちの生活になじんでいく。群れのリーダーのヨナ、多くの仲間たち、ほのかに恋心をおぼえるミナ、そしてなぞのディラノサウルス・ガドン…・やがて、〈絶滅〉の時がやってきた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Koning
12
古きよきジュブナイルって感じの作品。いやぁこれはいい。恐竜オタの少年がマッドサイエンティストのタイムマシンで絶滅前夜の恐竜時代へ。というお話だけど、悪い大人たちの思惑だの色々かみ合って。しかし、確かに未来を知ってる上に肉食恐竜じゃ暴れるよな、と思ったり。んでも最終章のせつなさと、最後の最後のオチには悲しくなるトコが。これは古生物ヲタを作るのには使えませんね(汗。でも面白いです。2013/03/04
パズル
10
ある博士に「タイムスリップして恐竜の絶滅原因を調べて欲しい」と頼まれる、少年の話し。高学年向け児童書。タイムスリップするワクワクだけでなく、死を迎える恐怖や独りよがりの虚しさ、大人の非情さも書かれています。ラストが衝撃的。ただ、いくら擬人化した恐竜でもそのセリフは言わない!と、突っ込み所が多々ありました。2014/09/02
読み人知らず
7
分厚い話で子ども向けにしてはボリューム感たっぷりでした。最後なんて映画みたいだしねえ。面白かったよ2016/04/10
らくだ
6
何てやりきれないんだろう。両親を含む他人とうまくやっていけない主人公が、マッドサイエンティストに誘拐されて恐竜になり、絶滅間近の恐竜の時代で暮らすことになる。たくさんの仲間たち。恐竜だけれど自分と愛し合っている恋人。けれど絶滅のときは容赦なくやって来る。ものすごくやりきれない。面白くて分厚いのを一気に読んだけれど、後味は苦い。この世界の人間は何て汚いのだろう。2012/05/22
AnmitsuK (うろ覚えムーミン)
6
小学生の頃、夏休みの読書感想文を書くのがめんどくさくて適当に家内を探っていたら発見した小説。一応、児童文学にカテゴライズされている(小学生の課題図書だったのよ)作品。だがグロテスクな描写が満載な上、クライマックスに近づくにつれ、登場人物(登場恐竜)が次々に死んでいき、しまいには主人公以外全滅という壮絶な展開。まさに戦慄の極みで、読んだ当時は夏休みなのに背筋が凍ったぜ。2012/03/08




