内容説明
安城が原一帯は、日本のデンマークといわれるほどの日本農業の模範的な土地。しかし、そのむかしは、松林と雑木の生いしげる荒地であった。その広大な荒地に、酒造業を営み、一代官でもある都築弥厚が、一大用水路を掘り、矢作川の水を引き入れ、4200町歩にもおよぶ耕地を開さくしようと、幕府に願い出、測量をはじめた。人々のため、国のために立ちあがった男の壮大な夢を、一少年の眼をとおして力強く描く。
安城が原一帯は、日本のデンマークといわれるほどの日本農業の模範的な土地。しかし、そのむかしは、松林と雑木の生いしげる荒地であった。その広大な荒地に、酒造業を営み、一代官でもある都築弥厚が、一大用水路を掘り、矢作川の水を引き入れ、4200町歩にもおよぶ耕地を開さくしようと、幕府に願い出、測量をはじめた。人々のため、国のために立ちあがった男の壮大な夢を、一少年の眼をとおして力強く描く。