内容説明
義父との仲がうまくいかないローガンの唯一の友達は、犬のジャックだった。だが、犬を媒介とするおそろしい伝染病がひろまり、街はパニックにおちいる。ローガンは必死にジャックを守ろうとするが…。
著者等紹介
アーランハフト,ダニエル[アーランハフト,ダニエル][Ehrenhaft,Daniel]
編集者として働きながら、ヤングアダルト向けに多くの作品を書く。2003年にはDaniel Parkerの名で発表した“The Wessex Papers”3部作でエドガー・アラン・ポー賞YA部門を受賞。10代を中心に幅広い人気を集めている。ニューヨークに妻とともに暮らしている
金原瑞人[カネハラミズヒト]
岡山県生まれ。法政大学教授。翻訳家
秋川久美子[アキカワクミコ]
東京都生まれ。日本女子大学英文学専攻博士課程修了。大学非常勤講師、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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のこ
11
14歳のローガンはメスの野生犬を飼うことになった。ジャックと名付け思い切り可愛がるが、ある事件がきっかけでジャックと離ればなれにされてしまう。その頃、地元では犬の伝染病が恐ろしい速さで広まっていた。■疑似未来の話だけれど、すごく現実味を帯びている。ジャックの忠誠心と、ローガンのジャックを思う気持ちの強さ。犬が好きならばすごく泣けるのでは。■ローガンの成長ぶりに目を見張るが、ローガンの周りの大人が本当にろくでもない人たちばかり。ウェスタリーの正体にはびっくりした。2014/03/12
星落秋風五丈原
4
ローガンがキャンプを脱走しようとするくだりは、もうページをめくるのが面倒なくらい先が気になってしょうがない。ローガンを取り巻く大人達はそろってろくでもない。横暴な義父のロバート、そんなロバートにろくに反論できず、息子を守ってやる事もできない母親。社会から落ちこぼれて殻にこもり、息子を捨て家族を捨てて孤独に暮らす実の父も情けない。そんな中でローガンは、愛犬ジャックを救うために命がけであちこちに体当たりしていく。2006/09/09
りうかん
1
中学生の方に読んでもらいたい一冊。若い頃ってこんなふうに色んな事が思えちゃうよね。ジャックは最後まで主人公の友達だった。2013/11/19
inarix
1
ローガンと一緒にいるためだけに命をかけたジャック。その愛犬を、傷だらけになりながらも不甲斐無い大人たちから護るローガン。 彼等は、伝染病は、一体どうなってしまうのか? 「こう終わるしかない」とも思えるエンディングまで一気に突っ走るスピード感あふれるヤングアダルト小説。 物語の終わりは決して手放しのハッピーエンドではありません。でもやり切れなさや諦念を知りながら成長し、自分の身に起こったことをちゃんと見据えているローガンの姿を見付ける時、この本は忘れられない一冊になると思います。2013/07/23
望愛
1
主人公のローガンはあまり好きになれないけれど、本当にジャックを大切に思ってるんだなぁと思った。最後の方、ジャック視点で、見捨てられた痛い苦しい、の後に意識失った後ってまた目覚めたんでしょうか。深い絶望を抱えたまま…ではないことを祈ります。私が読み飛ばしてしまったんでしょうか、ジャックが最後どういう気持ちだったのかすごく気になります。2012/08/30
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